ヒラリー・クリントン夫人

ヒラリーは夫が政治の道を歩み始めた当初から、盟友と助手という役割を明確に表明していた。その言葉通り、彼女は真剣に夫を支え、保守的な共和党から民主党へ政治的見解を移行する夫に力を尽くした。さらに選挙への配慮から結婚後も引き続き使っていた「ヒラリー・ローダム」を「ヒラリー・ローダム・クリントン」に替えている。　

ファーストレディ時代は米国の医療保険改革を推進し、夫とともに８年間の経済黄金期を創り上げた。クリントン大統領の功績の半分はヒラリー夫人のものだと言っても過言ではない。夫の不倫問題にも苦しんだが、彼女の政治への野心を阻むことはなかった。夫の大統領退任後は、政治舞台の一人旅を始め、ニューヨーク州参議員として活躍し、2008年には民主党大統領予備選にオバマ現大統領と角逐、敗れた後には米国国務長官の任務に就いた。これまで19年に渡り米政界を叱咤し続けたヒラリー。彼女が米国人に残した政治的遺産は豊富で、世界の隅々に自身の声を残している。