米ブルームバーグニュース(Bloomberg)は16日、「大卒者は中国の労働力を“ハイレベル”な脅威に変化させる」と題した記事を発表した。その中で、米国の名門校を卒業後、若干26歳で香港の某投資銀行と北京の某石油企業での職業経験を経て、現在友人と起業を計画する張シー(仮名)さんの事例を紹介した。以下はその主な内容である。
流暢な英語を話す張さんはまさに中国の労働力の転換を象徴している。かつては「工人大国」だった中国だが、今では多くの大卒者を育て、2001年時点でたった110万人だった大卒者の数は現在の700万人近くにまで増加している。大学教育を受けた人材は2020年には1.95億人に上ると予想されており、この数は米国の労働人口を上回る。
ここ十数年間、中国人は欧米製造メーカーに立ちはだかるライバルであったが、今やハイテク分野でも中国人と競争しなくてはならないという「新たな懸念」が生まれている。
世界第二の経済大国としての計画を練る中国政府にとって、張さんのような人材は必要不可欠だ。中国系企業の実力の大幅な向上とバリューチェーンにおける地位の向上に伴い、彼らはこれまで先進国の支配下にあった市場をじわじわと蚕食していくだろう。
中国商務部の統計によると、昨年、中国の約4.2兆ドルの貿易における低付加価値の加工貿易の比重は1/3以下にまで減少した。
著名なエコノミストの黄育川氏は、大卒者の急速な増加は優秀な労働力のコストを下げつつあり、中国がより多岐に渡る産業の中で競争力を高めていくことになると述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年4月17日