「欧州時報」の報道によると、フランスのベルナール・カズヌーヴ内務大臣は先日、パリで増加する中国人観光客の安全をしっかりと守るため、中国の警察官をパリに招聘して共同でパトロールする考えを明かした。フランスにある中国警務連絡所の関係者の話では、この措置は現在交渉段階にあり、確定次第公表するという。北京青年報が6日伝えた。
パリ観光地でパトロール兼通訳
カズヌーヴ氏は、猛スピードで増加する中国人観光客に対応し、観光地や公共交通機関の安全対策を増強すると同時に、今夏から中国の警察官10数名をパリに招聘し共同でパトロールに当たる考えを明かした。
「パリ観光地を中心に勤務してもらい、必要に応じて観光客とパリ警察の通訳に当たってもらいたい。」(同氏)
世界観光協会の調査によると、中国人海外観光客は三年連続で倍増し、のべ1億人に近づこうとしている。昨年フランスを訪れた中国人観光客は150万人を超え、現地での消費額は5.71億ユーロに達した。
2014年初めにフランス政府が中国人観光客のビザ申請を簡素化したことを受け、フランスへの中国人観光客は約40%も増加した。
そのため、観光インフラ設備を整え中国人観光客に十分に対応すると同時に、地元警察も観光地や公共交通機関の安全対策強化を進めている。
現在、中国公安部は現地に警務連絡所を設け、内務・警務部門との連携を図っている。関係者の話によると、この措置が実行されるかどうかは依然交渉段階にあり、確定すれば公表するという。
近年注目されるフランスの治安
昨年、フランスでは中国人観光客や留学生を狙った強盗、襲撃事件が多発した。そのためフランスの治安状況はメディアに大きく取り立たされるようになった。近年は中国人観光客の海外での消費額が急増していることから、パリでは中国人観光客を狙った強盗や盗難事件がより頻繁に見られるようになった。今年は中仏国交樹立50周年の年に当たり、両国国民の往来は空前の規模に達すると予想されるため、フランス、とりわけ首都のパリの治安は一層の注目を浴びている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年5月6日