現地時間27日昼ごろ、日本中部の御嶽山が前兆もなく突如噴火し、大量の火山灰が200人以上の登山客に襲いかかった。同日夜まで7人が火山灰に埋まり、少なくとも12人が重症を負った。
御嶽山は長野県と岐阜県の間にまたがり、標高は3067メートルに達する。御嶽山は27日11時53分に突如噴火した。山は火山灰に覆われ、石が飛び散った。昼は登山のピーク時で、気象部門からも事前警報が出されなかったことから、山および火口付近に250人以上の登山客が集まっていた。
山岳ガイドの小川さゆりさん(43)は、噴火した際に山頂付近にいた。小川さんは日本メディアに対して、驚異的な一幕を描写した。「午前11時40分ごろ山頂に到達し、火口を回るおはち巡りをしていたところ、突然ドカンと大きな音がした。驚いて音がした方向を見ると、石を空中に飛ばしながら、一気に煙が噴き出していた。まもなく強い硫黄臭が漂い、嘔吐する登山客もいた。
小川さんは、「周囲に直径1メートルぐらいの大きさの石が飛んできたため、急いで岩陰に隠れた。まもなく、もう一度ドカンという音が鳴り、軽トラック大の石が飛んでくるようになった。巨大な石は地面にぶつかって割れ、破片が四方八方に飛び散った。飛んできた石が当たった人もいた。黒い雨が降り始め、雷のような音も鳴った。灰はひざ上まで積もった。もうダメだと思った」と話した。
重傷者は火口付近に集中
噴火の勢いが一時的に弱まった隙に、多くの登山客が下山した。日本メディアによると、噴火後にほとんどの登山者は安全に下山できたが、40人弱が山小屋で立ち往生しているという。
現地警察によると、27日夜までの噴火による重傷者が12人に達した。また7人が火山灰に埋まり、1人が救出されたが6人の安否が確認されていない。日本メディアの報道によると、すでに1人の死亡者が出ている可能性がある。
日本メディアによると、重傷者の多くは火口付近にいた登山者で、高温の火山灰を吸引するか石にぶつかった人が多いという。
自衛隊は安倍首相の指示を受け、火山の救助に向かった。火山灰は27日午後の時点で10キロ内まで蔓延し、上空を通過する旅客機は航路変更を余儀なくされた。