3位:豆腐(中国)
冷奴や味噌汁の具など、日本の食卓に欠かせない食材である豆腐も、実は中国から伝来したもの。諸説は様々だが、高野山の空海が日本に伝えたという話は、かつて歴史の授業などで聞いたことがあるのではないだろうか。豆腐は木綿と絹ごしで分かれるが、江戸時代に国民食となったのは基本的に木綿豆腐だった。絹ごし豆腐を江戸で最初に売ったというのが、鶯谷に店を構える「笹乃雪」で、現在も老舗豆腐料亭として親しまれている。
2位:天ぷら(ポルトガル)
スシ・ゲイシャ・テンプラといえば、外国人が知っている日本の言葉だが、その天ぷらも元々はポルトガル伝来の「フリッター」という揚げ物料理だと言われている。諸説様々だが、当時日本に来ていたポルトガル人がフリッターを作っていた時、日本人が「それは何という料理だ?」と聞いたところ、ボルトガル人が「temperar(料理をしている)」と答えたのを料理名だと思い、「テンプラ」という名前になったと伝わっている。見よう見まねで作ったものが、やがて日本独自のスタイルに変わり、現在の天ぷらになった。とんかつの元となったカツレツなどもこの当時に日本に伝わったもので、同様に日本独自の風味を形成している。
1位:ポン酢(オランダ)
栄えある第1位がポン酢だ。寒い季節の鍋料理で欠かせないポン酢だが、元々はオランダの「pons」が元になったと言われている。さらに、「pons」自体も英語の「punch」という言葉が元となっている。「punch」といえば、日本でも馴染みのあるフルーツポンチのポンチのこと。つまり元々は果汁が入ったお酒だったのだ。日本でも元々料理用に伝わってきたのが、やがて橙などの柑橘系の絞り汁の総称となり、現在では一般的に「ポン酢醤油」のことを「ぽんず」と呼ぶようになった。
今回は舶来品を紹介したが、そのどれもがもはや日本独自にローカライズされている。海外から伝来したものを、自分たちのアイデアで更に独自なものに変え、自国の文化にしてしまう日本人の特長が感じられる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年10月20日
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