余遥岑さん、同志社大学の留学生
日本は「バイトの天国」と呼ばれている。家計が苦しかろうが余裕があろうが、ほぼすべての学生がアルバイトに励む。同志社大学に1年間留学した大学4年生の余遥岑さんは、日本のバイトに関する見聞について話してくれた。
中国青年報:日本のアルバイトで、最も印象に残ったことは?
余さん:日本で1年間暮らし、さまざまな場所でバイトをした。最も印象的だったのは、日本の8割の大学生がバイトをしていたことだ。私が留学していた同志社大学は、関西で有名な私立大学で、入学せきる学生は成績優秀でなければならない。また家庭も相当な経済の負担を強いられ、学期ごとに少なくとも200万円は支払わなければならない。大学に入学できる学生の家庭は、裕福なはずだ。しかし私の知り合いの大学生のうち、バイトをしていた人は約8割に達する。
大学生のアルバイトはサービス業を中心とし、コンビニ、スーパー、レストランで働く人が大多数を占める。また塾や予備校でバイトをする人もいる。私がバイトをしていたレストランのチェーン店では、数人の店員がいたが、全員大学生だった。
中国青年報:日本の学生がアルバイトに励む理由は?
余さん:日本の大学は寮が少なく、実家から通うのでなければ家を借りる必要がある。これは生活費の負担を増す。日本の多くの保護者は学費と家賃しか負担しないので、生活費は学生自ら稼ぐ必要がある。同志社大学の一部の学生から聞いた話によると、保護者からもらう生活費は基本的な生活しか維持できず、服やバッグなどの消費財を購入したかったり、旅行に行きたい場合は自分で稼がなければならない。
それから日本の発達した商業経済が、大学生に理想的な外部環境を与えているという、客観的な原因もある。怠け者でなければ簡単にバイト先を見つけられ、待遇や業務環境も良い所ばかりだ。私は京都を訪れて1ヶ月で、人材募集サイトを使いバイト先を見つけた。しかも店長や同僚から良くしてもらえた。
日本社会は高齢化が深刻で、タクシードライバーやデパートの警備員は、白髪のおじいさんばかりだ。そのため日本は人件費が高くなっている。ある大学生は1ヶ月だけで、ルイ・ヴィトンの手袋を購入した。バイトに熱心であれば、そのお金で学費を支払える。