米国のインターネットセキュリティー会社が最近、中国のアップル端末ユーザーを攻撃する新型トロイの木馬を発見した件を受けて、アップルはこのほど、対策を講じてそれを食い止めると表明した。一方で、専門家はこのタイプのトロイの木馬にはWindowsを狙う変種もあり、WindowsのOSを使用するコンピューターを作動することによって、アップルのモバイル端末に感染可能であることを発見している。
アップルは、メディアに対する声明で、中国のユーザー向けアプリケーションソフトをダウンロードするサイトから拡散された悪意あるプログラムで、影響を受けたことが確認されたアプリケーションソフトの起動を阻止したことを把握したと表明した。アップルはこれまでどおり信頼性のあるルートからソフトウェアをダウンロード及びインストールするようにユーザーに提案している。
米国のパロアルトネットワークスはこれより先に、研究報告書を発表し、 アップル端末を攻撃する新型トロイの木馬は、アップルのデスクトップ及びモバイル端末の操作システムを超越して攻撃できることを発見したと伝えた。 「WireLurker」とネーミングされたこのトロイの木馬は、中国の サードパーティー・アプリストア「Maiyadi(麦芽地) App Store」が提供するOSXプログラムを通じて、アップルのデスクトップコンピューターに感染した後、デスクトップ式端末と接続されるアップルのモバイル端末を攻撃する。このウイルスは、モバイル端末にアップルの許可を得ていないサードパーティ・アプリケーションをインストールする、又は悪意あるソフトウェアが入ったiOSモバイル端末アプリケーションを自動的に生成する。
アップルが反応を示した後、パロアルトネットワークスは、「WireLurker」が現時点で制御されたことを確認した。しかし、研究者はこのウイルスの影響は今後も拡大する傾向にあり、その新型の攻撃手段が他のハッカーに利用される可能性もあると予測している。研究員はまた、「WireLurker」は「麦芽地」を介して伝播されるだけでなく、感染したアップルMacコンピューターは同ウイルスがモバイル端末を攻撃する唯一のルートではなく、Windows版もあり、百度雲(百度クラウド)に潜んでいることを発見した。
「新華網日本語」2014年11月10日