中国のネット上で最近、ドキュメンタリー「欧洲騎迹」が話題となっている。同ドキュメンタリーを制作した徐江軍さん(28)は今年6月、ベラルーシでしていた語学教師の仕事を辞めて、自転車でヨーロッパの旅を始めた。徐さんは約100日間で、ヨーロッパ21カ国を訪問し、その旅をドキュメンタリーにまとめた。楚天都市報が報じた。
2008年に中国地質大学(武漢)外国語学院を卒業した徐さんは、雲南省昆明市や深セン、ベラルーシなどで語学教師を務めた。ヨーロッパを自転車で旅行したことについて、徐さんは、「ベラルーシで仕事をしていた時、自転車で旅をしている60代の高齢者と街で出会った。その高齢者の自転車には世界地図があり、訪問した国を赤で印をつけていた。その高齢者に話しかけてみると、聾者だと分かり、とても驚いた。障害のある高齢者が、自分の夢を実現しているのだから、僕にも必ずできると思った」とし、若いうちに自転車旅行の夢を実現することを決意したという。
徐さんの計画は、ビザ取得の際の面接官の心を動かし、ヨーロッパの26カ国を訪問できるシェンゲン査証(ビザ)を取得。6月18日に、ベラルーシのブレストを、中国の国旗を掲げた自転車で出発した。
旅の途中、徐さんの食事は主にインスタントラーメン。橋の下や森の中で野宿した。また、無料で家に泊めてくれる、親切な人にも多く出会い、感動の旅となったという。「ラトビアで、駅で寝ようとしていた時、ある若い女性が家に招いて泊めてくれた。また、ネット上で知り合ったある人が、雨に打たれることがないようにと、会社からわざわざ自転車で家に帰って、鍵を渡してくれた。そして、その人はまた雨の中、会社に戻っていった」と徐さん。
21カ国の旅で見聞きしたことを、徐さんはビデオカメラに収めた。そして、9月末に中国に帰国し、「欧洲騎迹」を制作した。同ドキュメンタリーを見ると、徐さんはアルプス山脈やオーストリアの広い道、舗装されていないフランスの道などを自転車で旅しており、現地メディアにも注目されていた。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年11月10日