日本の首都東京には全国の10分の1以上の人口が集中している。車の数も450万台を超えていると見られる。しかし街にはあまり違法駐車をしている車があまり見当たらない。細い路地でもマンションの空き地でも車が路上にそのまま駐車されている光景はほとんどない。なぜであろうか?
【早い段階での法整備】
1950年代、日本には車はまだ多くなかった。しかし政府はすでに「道路交通法」「道路運送法」「高速道路法」を制定し、道路管理者と使用者に関する権利と義務を定めた。1962年には「自動車の保管場所の確保に関する法律」を定め、新車を取得する場合には車庫証明の提出が義務付けられた。庭付きの一戸建てでも、警察が、駐車スペースがあるかどうか実地検査した。中古車の購入では車庫証明は必要ではないが、車庫証明を偽造したり、駐車スペースがなく、勝手に路上駐車すれば法律違反とされた。
マンションは個人の所有で、敷地内の道路も公道ではないが、無断駐車すれば駐車違反のキップが切られる。先の「保管場所に関する法律」では、無断駐車は警察に通報ができると規定している。
東京の住宅街の道路はとても狭いので、車が駐車されると他の車が通行できなくなる。このため発見され次第すぐに警察に通報される。