世界で最も乾燥した砂漠に4億ドルを投じ水力発電所を建設する。これは荒唐無稽に聞こえるが、チリ政府はグリーンエネルギーを作る革新的な手段だと考えている。海外メディアが伝えた。
同計画はチリのアタカマ砂漠の独得な地形を使い、再生エネルギー(太陽光や風力など)の不安定という重要な問題を解消する。天気は常に晴れとは限らず、特定の地域で持続的に風が吹くこともありえない。縦長の国土を持つチリでは、山脈が大洋に隣接している。チリのエネルギー会社Valhallaは、太陽光発電装置によって太平洋の海水をアンデス山脈の2基のダムに引こうとしている。1基のダムはこの海水を利用し、毎年300MW発電する。この電力は3省の電力を賄うことができる。
チリの電力輸入量は、自国の火力発電所の発電量を上回る。Valhallaの戦略マネージャーのFrancisco Torrealba氏は、「乾燥した砂漠に水力発電所を建設するのは世界でも初の例だ。山頂の2基のダムは、五輪規格のプール2万2000個分の貯水量を持ち、昼夜を分かたず発電できる。この未だ実用化されていない技術は、世界各地で普及が促されている」と話した。
チリ環境当局は先週、同計画を批准した。Valhallaは投資家を集めており、2016年末に着工を予定している。工期は3年6ヶ月の見通し。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年12月14日