中国は世界最大のプラチナ装飾品市場となっている。業界の祭典、ロンドン・プラチナ・ウィークが16日に開幕した。英大手貴金属分析会社のGFMSのアナリストは、同イベント開幕前、「中国のプラチナ装飾品の需要の減少率は、2桁台に近づく」と予想した。15日付NYタイムズが伝えた。
中国人の2015年のプラチナ装飾品購入量は7%減となり、世界の需要もこれにより4%減となった。
中国人の購入行為には、すでに大きな変化が生じている。中国経済の成長率が25年ぶりの低水準となり、中国人の高級品購入の支出が大幅に減少しているのだ。
香港貴金属見解有限公司の関係者は、「消費者が支出を控えているのではなく、以前ほど装飾品を購入しなくなった」と分析した。
「消費者の購買力は、その他の消費に向けられている。例えば家電の購入や旅行などだ。中国では海外旅行が人気になっている。これは重要な連休中、売り場を巡る人が少なくなることを意味している」
中国の宝飾店は、プラチナの最大の消費者となっている。中国宝飾業のプラチナ購入量は昨年、156万1000オンスに達した。
また中国政府が2012年に開始した汚職撲滅キャンペーンも、高級品業界に影響を及ぼした。汚職撲滅の気風により、高官は高級ジュエリーの購入発覚を避けている。
装飾品全体の販売量が減少すると同時に、金はプラチナの市場シェアを脅かす手強いライバルとなっている。特に人工プラチナが、人気の代替品になっている。