2013年上半期に金価格が暴落し、現物の販売が記録を更新してから数年に渡り、小売業者は市場マーケティングの面で金への注目を続けてきた。
プラチナ価格は昨年、2009年ぶりに1オンス=1000ドルを割り込んだが、相応する効果は生まれなかった。
世界市場のプラチナ価格は2015年上半期より金価格を下回っているが、この価格差は中国の消費市場に反映されていない。
中国ジュエリー最大手・周大福の広報担当者は、「金製装飾品は重さに基づき販売するが、当社のプラチナ装飾品は固定価格に基づき販売している。そのためプラチナ価格の変動が、プラチナ装飾品の需要に大きな影響を及ぼすことはない」と話した。
プラチナ価格の柔軟性が低いことには、硬度が金を上回るため加工コストが高くつくという一因もある。プラチナは通常、宝石をはめるため使われる。そのため加工コストと金属の具体的な価格の間に、高い関連性は存在しない。
消費者は金と比べ、プラチナ価格の透明度をそれほど気にしない。人々は通常、金購入を投資手段とするため、金価格の方に注目しやすい。
しかしアナリストによると、消費者のプラチナ価格に対する敏感度も高まっているという。すでに一部の消費者は、割引なしのプラチナ装飾品の購入が割に合うかを疑い始めている。
GFMSのアナリストは、「今の消費者は、以前より業界に詳しくなった」と語った。
「彼らは利益構造、金属の現物取引水準に明るい。そのためプラチナの取引価格がこれほど低いにも関わらず、小売価格に変化がないのを見ると、プラチナ価格が不当に吊り上げられていると感じる」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月17日