中国農村の真実:高齢者ばかりになった農業従事者

中国農村の真実:高齢者ばかりになった農業従事者。

タグ: 農村 労働力 高齢

発信時間: 2016-05-31 13:20:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

河南省の延津県は優良な小麦が取れることで有名だ。この地で収穫された小麦は中国全土で食べられている。

日焼けした肌、ごつごつした手をした張文明さんは司塞郷平陵に住んでいる。ちょうど麦畑を耕したばかりだ。一家は5人。息子と嫁は出稼ぎに出ている。月の所得は6000元あまり。連れ合いは孫の面倒を見ている。10ムーの農地はすべて張さん一人で仕切る。「農業で金持ちになろうなんて思っていない。生活できるだけで十分だよ」。

彼のような境遇は、村では一般的だ。

村民の李成さんは74歳。一昨年に手術をしてから、農作業をやめた。12ムーの農地は息子の李文献に任せた。「息子にやらせたいわけじゃなかった。息子も体が悪く、出稼ぎに行けない。また、手工芸ができるわけでもないから、自分のところの農地を耕すしかないのさ」と李成さんは言う。

平陵村は550世帯が住み、農地面積は4900ムー。「農作業している者で55歳以下の人間はほとんどいない」と、平陵村の支部書記である肖洪生さんは言う。1970年代生まれは農作業をしたがらず、1980年代生まれは農作業ができない。1990年代生まれは農業の話もしない。村では農地を貸し出す人も少ない。農作業をするのは老人や女性ばかりだ。

どうして農地の貸し出しをしないのか。肖洪生さんによると、村の畑は種畑で、普通の小麦より1キロ当たり2毛高く売ることができる。賃料が低ければ農民たちは貸さない。賃料が高ければ借りる人がいない。また農民たちは土地に愛着があるし、家に農地があれば食料に困らない。

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