艾瑞深中国校友会網は「2016年中国高考状元調査報告書」を発表した。同報告書は1952年から2015年にかけて、中国大陸部・香港・台湾の3000人以上の省級高考状元(大学のトップ合格者)の追跡調査を実施した。彼らの間で最も人気の高い世界一流大学・中国トップクラス大学のうち、北京大学が10連覇を果たし、中国大陸部で高考状元に最も人気のある大学になった。
(一)進学先が集中
全国高考状元の2000−15年の分布状況は集中化の傾向を示し、十数校しか進学先として選ばれなかった。大学の総合的な実力、社会的・国際的な影響力、所在地域のメリットは、高考状元の出願に最も大きな影響を及ぼす要素だ。
同報告書によると、香港の大学は2005年に大陸部で生徒を募集し、高額の奨学金というメリット、国際化された教育という特長により、全国高考状元を始めとする学力の高い生徒の争奪戦を開始した。これにより高考状元の争奪戦が白熱化した。香港大学、香港中文大学、香港科技大学などが大々的に攻勢をかけ、北京大学や清華大学の「覇者」としての地位を脅かした。
(二)人気専攻に集中
大学入試制度が再開されてから39年に渡り、中国大陸部の高考状元は、その時代に社会から認められている、最も競争力・給与・人気が高い専攻を選んでいる。特に2000年以降、全国高考状元は理工学系を捨て、経済管理など人気専攻を選んでおり、専攻の分布状況に不均衡が見られる。高考状元の多くは社会の流れに迎合し、一流大学の人気専攻を選んでいる。個人的な興味や趣味を無視し、高額の奨学金と経営管理の専攻を目指しているが、これでは抜きん出た人材を輩出しがたい。