現在、中国人の海外旅行目的地は151ヶ国・地域に広がり、中国は世界でも有数の観光客供給国になっている。これに対応して世界の国では、中国人観光客のニーズに強い関心を寄せ、その対応度も一段と高まってきている。
【イタリア】
中国人観光客の生活習慣に合わせるため、イタリアの多くのホテルやレストランはサービス内容を大幅に変更した。イタリア観光業界のある関係者はその主な変更内容として、(1)お茶を飲む習慣に合わせ、ホテルの部屋にポットや湯のみを置く(2)冷蔵庫の上にカップラーメンを置く(3)中国のテレビ放送が見れるようにする(4)朝食場所に“中国食コーナー”を設け、ごはんやお湯、焼くそば、ギョウザ、チャーハンなどを置く――ことなどを挙げた。さらにホテルで中国人が“4”の数字を極めて嫌うため、中国人には4の番号のついた部屋を割り当てないようにしているという。
【韓国】
韓国観光発展局は、“太陽の末裔”の主演で中国で大人気のソン・ジュンギを2016年の名誉観光大使に任命した。これは中国人観光客のためだけに用意されたものと考えられる。
【タイ】
タイ観光局は7日、“中国人観光客おもてなし大賞”を選ぶ会をスタートさせた。タイの観光グッズやサービスを中国人観光客によく知ってもらい、タイの観光産業の発展につなげるためだ。具体的な選定方法は、インターネットに表示されたタイの景色、ホテル、レストラン、食事、ショッピング、マッサージ、ゴルフ、航空会社などの17の項目について、中国人観光客が点数をつけるというもの。参加した観光客にはバンコク周辺の旅行券や往復航空券、観光局からの記念品などがプレゼントされる機会があるという。
【イスラエル】
ビザの発給スケジュールを簡素化するとともに、パッケージツアーに力を入れている。ホテルは中国人旅行客のために中国語による案内表示を増やし、部屋では中国のテレビ番組も見ることができる。お湯やインスタントラーメンも用意されている。中国人の味の好みに合わせるため、中国人シェフも呼び寄せている。このほか、インターネットサイト上の中国語情報も充実させ、中国人ガイドの教育訓練にも力を入れている。
【アメリカ】
アメリカのホテルグループの系列店が中国人観光客の嗜好に合わせ、サービス内容と部屋の造りを変えている。“ヒルトンのおもてなし計画”を打ち出したヒルトンホテルは中国人旅行客用にスリッパや中国語テレビ番組を用意。さらにポットを準備し、いつでもお茶を飲んだりカップめんを食べれるようにしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年6月17日