総合不動産サービスのサヴィルズが8月8日に発表したレポートによると、イギリスの脱欧後、ニューヨークがロンドンに代わって居住コストが最も高い都市になった。2位は香港で、ロンドンは3位にランクダウンした。香港やロンドンを凌ぐニューヨークの居住コストは、同じ米国にあるサンフランシスコの2倍となっている。英メディアが報じた。
本ランキングは、世界主要都市の平均家賃とオフィス賃料から計算したもの。これまでの2年半の間、ロンドンが首位だった。経済的実力や多様な不動産ニーズを反映したものである。しかしイギリス脱欧後、通貨が下落。世界におけるロンドンの競争力は高まった。2016年初から現在まで、ロンドンの賃貸コストはドル計算で11%下落した。
「世界各地の主要都市にオフィスを持つ企業は、運営コストの約3分の1を賃貸料に費やす。スタッフの給料は当地の生活指数で決める。そのため、これらコストの変動は当地の競争力の評価に影響を与える」と、サヴィルズのグロバル研究部の責任者であるYolande Barnes氏は述べる。
ニューヨークの住宅とオフィスの賃料は今年初頭、やや上昇した。オフィスビル賃貸料は伸び悩んでいるが、住居の賃料は今年上半期、当地通貨で2%上昇した。サヴィルズの研究によると、ニューヨーク駐在の社員の毎年の生活費と仕事のコストは11万4000元に達する。ロンドンの生活と仕事のコストは10万100ドル。香港はそれよりやや高く10万1000ドルで昨年末と比較して1%増だった。
イギリスの脱欧後に世界の通貨が変動し、本来多様な動きをしていた市場の動きが両極端になっていると、同レポートは指摘する。東京の賃貸料はドルベースで大幅に増加した。特に高級住宅やIT企業向けオフィスで際立っている。円高の勢いは止まらず、増加が顕著となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月10日