科学者は人類から最も近い、地球の「兄弟」を発見した。現地時間24日、ヨーロッパ南天天文台が記者会見を開き、地球に最も近い恒星「プロキシマ・ケンタウリ」を周回する惑星を発見し、「プロキシマb」と命名した。同研究の担当者、ロンドン大クイーンメアリー校のギレム・ アングラーダ・エスクーデ教授は「水、二酸化炭素、岩といった生命に必要な物質のすべてが、この惑星に存在する可能性がある。今回の発見は驚きだ」と語った。研究結果によると、この惑星は地球から4.22光年しか離れていない。中国科学院紫金山天文台の季江徽研究員は25日、環球時報の記者に対して「これは人類が光の速度で旅行できるようになれば、この惑星を探査し、移住することが可能になることを意味している。当然ながら人類の現在の技術水準は、この目標実現の水準にはほど遠い」と述べた。
独Berliner Zeitung紙は25日、プロキシマbの発見を「画期的」と表現し、「人類の居住に適する可能性のある惑星が増えており、地球に近づいている。これは人類の太陽系外の宇宙探査の自信を深めている。ロボットに人類の居住に適した世界を探させ、そこに移住するという未来が想定できる」と伝えた。
英ガーディアン紙は「地球に近い惑星を探査する宇宙船技術の開発に取り組んでいる組織がある。シリコンバレーの大富豪であるミルナー氏は今年、地球から最も近い惑星に上陸する宇宙船の開発に1億ドルを出資したと発表した」と報じた。ドイツのウェブサイトは25日「物理学者のホーキング氏とフェイスブックの創業者のザッカーバーグ氏らも、この宇宙探査プロジェクトに参加している。彼らは光の速度の5分の1に達する小型探査機を製造する。このスピードならば、太陽系外のケンタウルス座アルファ星に約20年で到達できる」と伝えた。
ドイツのウェブサイト「FINANZEN.NET」は25日、「惑星の時代が始まった。人類が太陽系外の惑星に移住するのはまだ遠い先の話だが、今世紀中に成功するかもしれない。惑星ブームがすでに始まっており、科学界のみならず、経済界さらには国際社会が、この新たな発見を目の当たりにしている。これは地球全体にとって新たなチャンスだ」と論じた。
季氏は環球時報に対して「人類が孤独かは、人類の究極の哲学的問題の一つだ。プロキシマbの発見は、人類の地球外生命体の探査に対して重大な意義を持つ。人類は現在まで、数千個の太陽系外惑星を発見している。これらの発見も世界各国から注目を集めており、地球外文明の探査を促している」と話した。北京大学地球・宇宙科学学院の焦維新教授は25日、環球時報に対して「人類が近い将来に、太陽系外の地球を発見する可能性はないが、今回のような発見により宇宙探査・研究がより多くの資金援助を受けられるようになる。また地球外生命体を探す興味を刺激し、人々に希望と力をもたらすことができる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月26日