またチルーの数も増加傾向にあり、「野生の絶滅まであと一歩」から2段階下がって「危険が迫っている」になった。一挙に「絶滅の脅威がある」グループから脱却することができた。
一方、ゴリラを始めとする6種の類人猿の生存状況は日ごとに悪化している。IUCNによると、ヒガシゴリラ、ニシゴリラ、ボルネオオランウータン、スマトラオランウータンの4種が「野生の絶滅まであと一歩」にある。チンパンジーとボノボも「絶滅の危険が増大している」に分類されている。
同リストでは特に、ヒガシゴリラが絶滅する危険性を強調している。現在、世界にはわずか5000頭しか生息しておらず、減少も止まっていない。この20年、戦争や乱獲に加え、人類が生息地に侵入することでヒガシゴリラの数は「劇的に70%以上減少した」。
ヒガシゴリラの亜種である低地ヒガシゴリラは、1994年の1万6900頭から2015年には3800頭に急減している。もう1つの亜種である山地ヒガシゴリラの数は、幸いにも若干の増加が見られるが、それでも880頭しか生息していない。
専門家は、ゴリラにとって最大の脅威は人間による捕獲だという。
動物のみならず、世界の数多くの植物が絶滅に向かっている。IUCNの会議開催地であるハワイで、415種あった当地の植物のうち38種が「絶滅」のリストに入っている。4種が「野生での絶滅」のリストに入った。ハワイでは875の植物種に「絶滅の脅威がある」。
「強調したいのは、我々は決して動植物保護に対する畏敬が不正確なわけではないということだ」とIUCNの担当責任者であるアンダーソン氏は述べる。「ただ、動植物を失う速度が前代未聞なのだ」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月7日