「CCTV-4」の番組「国宝档案」制作に向けた専門家シンポジウム「海上シルクロードと横琴」が20日と21日、横琴で開催された。北京と珠海、マカオから11人の専門家が招かれて参加し、横琴とマカオの歴史の糸口の交流を通じて、珠海横琴とマカオ、海上シルクロードの関係を共同で整理し、横琴と「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)戦略との関係を議論した。
横琴新区は、「国宝档案」と協力して一回のテレビ番組を制作し、ドキュメンタリーの形式で横琴の歴史の由来を掘り起こし、自由貿易新区の背後にある人々に知られていない「文化の横琴」を提示し、横琴のブランドイメージを高めることとしている。番組は完成後、中国中央電視台の国際放送チャンネル「CCTV-4」で放送される。
横琴新区管理委員会党委副書記の葉真氏は、「一帯一路」は経済・貿易の往来の道であるだけでなく、文化の伝播の道でもあると指摘する。横琴自由貿易エリアは、対外開放の窓口として、経済先導区だけでなく文化先導区も建設する必要がある。香港・マカオと「一帯一路」はいずれも、横琴文化開発の重要な拠り所となる。
珠海市博物館館長の張建軍氏は、海上シルクロードの「T字路」に位置する横琴には、掘り起こすことのできる歴史文化資源が豊富にあると指摘した。さらに、よく知られている「十字門海戦」だけでなく、横琴赤沙湾で早くに発見された新石器時期の遺物も水下考古に手がかりを与えるものとして重要だとし、横琴に博物館を設立してこの歴史を記録することを提案した。
南越王宮博物館館長の全洪則氏は、考古遺跡公園を建設することを横琴は考慮してはどうかと提案した。まずは一部の遺跡の保護が可能となる。またこれらの文化遺産はすでに文化物としての価値を超えており、考古遺跡公園は市民のレジャーの場所となり、市民に文化の熏陶を受けさせることも可能となる。さらにここ一帯の歴史と珠海・マカオの歴史とをつなげて、都市の記憶を形成することもできる。
マカオ理工学院中西文化研究所所長の林発欽氏は、横琴とマカオとの関係から分析し、横琴とマカオは文化的にも歴史的にも不可分であり、ポルトガルのマカオ占領期間には、川をはさんで隣り合う横琴にも多くのポルトガル人の生活の痕跡が残されたと指摘した。だが氏によると、横琴も文献記載の断絶という問題に直面しており、この空白を埋めるには、「横琴史料集」や「横琴・マカオ関係史」の制作などの方式を取る必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月23日