北京市体育局の孫学才局長は先ごろ、リオ五輪で金メダルを獲得した林躍氏など優秀な選手と共に、北京体育職業学院を訪問した。このたび開設された冬季スポーツ専攻の入学式に出席するためである。北京体育職業学院の「冬季スポーツ専攻」第1期生である43名の学生は、9月に入学した。2022年冬季五輪の準備および冬季スポーツ産業の発展のために、北京は人材育成を加速させている。
1.圧倒的に不足する冬季スポーツ人材
孫学才局長は入学式の挨拶において、同学院の冬季スポーツ専攻開設は北京が冬季スポーツを発展させるための重要な措置の1つだと指摘した。2022年冬季五輪におけるスキー場でのサービスや人材管理のニーズに応えるためである。この専攻の開設のために数年の準備を要した。教学においてはウインタースポーツ企業の協力もある。系統的に冬季スポーツのサービスや普及活動の理論知識を学ぶほか、実践能力の訓練を重視する。
北京体育職業学院の石風華院長は取材に対し、今回開設した専攻は北京市や河北省を中心に募集を行っており、2022年まで毎年、学生を募集するという。北京冬季五輪誘致委員会と冬季スポーツ産業の発展の実際のニーズに基づき、常に教学の方向性を調整し、専攻の増設を行うとしている。
2.人材不足で直面する問題
リオ五輪で金メダルを獲得した林躍氏は、北京体育職業学院が育て上げた優秀な学生の1人だ。同氏は「学院が行っている系統的な教育によって、練習でも試合でも飛躍することができた」と後輩たちを励ました。18歳の新入生、肖燕暉さんは、「子供のころからスキーが大好きで、冬季五輪の開催に促されてこの専攻を受験した」と言う。
同級生と共に学び、北京のために素晴らしい冬季五輪になるように力を尽くしたいと述べる 現在、中国のスキー場の数は急速に増加しており、すでに700軒以上に上る。2025年までに全国のスキー場の数は倍増し、1500軒以上になると予測される。屋内スキー場も、全国で数千軒に増加するという。スケートやスキーのコーチ、雪の機械の操作、屋内スキー場の運営、スキー器具の修理など、冬季スポーツ関連の人材不足は10万人以上に上ると考えられる。 業界筋によると、冬季スポーツの人材不足は今後、かなりの数になるとした上で、現在の人材供給では数の面でも質の面でもますます問題になっていくと予測している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月24日