中国民間物流会社、中通快逓が27日に米ニューヨーク証券取引所で上場し、約14億ドルを調達した。これは米国の2016年で最大規模の新規株式公開(IPO)となったが、同日午前の初値は公募価格を下回った。
目論見書によると、同社は米国預託株式(ADS)を7210万株発行し、約14億ドル集めた。ニューヨーク証券取引所によると、これは米国の今年最大規模のIPOだ。
同日午前9時半、同社の頼梅松会長がニューヨーク証券取引所で取引開始の鐘を鳴らした。公募価格は1株19.5ドルで設定され、目論見書の16.50-18.50ドルを上回った。1時間後、18.4ドルという初値がついた。
頼会長は同日のIPOについて「株価の上下変動は正常であり、短期間内に決まるものではない。当社は株主に多くの収益をもたらせると信じている」と話した。同社の株価は同日の取引終了時、15%安の16.55ドルをつけた。
中国5大民間物流会社(順豊、韻達、中通、圓通、申通)はこの1年間で、資金調達で重要な一歩を踏み出した。その他の4社が中国A株市場でヤドカリ上場したのとは異なり、中通は米国のIPOを選択した。頼会長は「米国で上場することで、当社ブランドが国内外の潜在的な取引先やパートナーに認知され、信頼を得ることができる。これはクロスボーダー事業と国際事業を切り開き、質の高い長期的な投資家の基礎を固める。またこの機会に、中国の特色ある宅配発展モデルを世界に示し、中国の宅配業、中国市場をより多くの人に理解してもらうことができる」と語った。
調査会社の艾瑞諮詢(アイリサーチ)によると、中国はすでに世界最大の宅配市場にな っており、2015年の取扱件数は米国の1.5倍の206億7000万件に達した。2002年創業の中通快逓は、中国市場でのシェアが2015年に14.3%に達し、5大民間物流会社のうち2位につけている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月28日