環球時報の記者は今年、東京の電気街で販売担当者と話をし、印象深かった言葉がある。記者がパナソニックの職員にパソコンについて質問したところ、その人はあごでそばにいる中国人客を指しながら「さすがお目が高い。日本に来たらアップル製品ばかりを買いたがる田舎者とは訳が違う」と冷たく言った。記者は自分の耳が信じられなかった。日本人の日常会話において、「田舎者」とは正真正銘の差別用語であり、客に対してはなおさらだ。これは礼儀正しいと言われる日本の店員のイメージとは大違いであり、日本の政界とビジネス界が中国人客を重視しているという事実とも相容れない。これは個別のケースではなく、日本人の中国人客への複雑な「愛憎感情」を読み取ることができる。中国人客がもたらす経済効果に期待しながら、「迷惑」「問題」に反感を持ち、嫌っている。日本の政界・ビジネス界・メディア・一般人は、程度の差こそはあれこの矛盾した心理を示している。これは解消できる矛盾なのだろうか?
中国人客を嫌う人は?
「感情的には、中国人相手に商売をしたくないと思うことがある」美容医療の通訳をする女性は、記者にこのように語った。「整形手術に来る中国人は、連絡もせずに予約をキャンセルしたり、予約の時間を頻繁に変える。5回変えた人もいる。それから一部の人は手術後に値切りしようとし、規定の料金を支払おうとしない。これは日本の整形業界の医師に忌み嫌われているが、不景気で日本人客が減少し、中国人が徐々に主流の客になってきているから、多くの人が我慢している」
日本の観光関連業界で、このような中国人への恨み言は少なくない。東京の空港に向かう高速バス乗り場で、ある職員は次のように話した。中国人客は列に並ばず英語を話さないなど確かに面倒なので、中国語の看板をわざわざ設置した。記者が見ると、看板には中国語で「どこに行きますか?どのターミナルですか?」と書かれてあった。
この職員は「中国人が昔、大量の荷物を持ち込み乗車し、困らされた。他の乗客の迷惑になるからだ。そこで私たちはこのような中国人客の乗車を断り、電車に乗るよう勧めた」と話した。しかし「今やこのようなことは減り、バス会社の職員としてもちろん中国人客を歓迎する」とも強調した。