世界スパコンランキングで中国と米国に5年連続で敗れている日本はこのほど、2017年末までに世界最速の、効率が最も高いスパコンを開発すると発表した。
経済産業省は約1億7300万ドルを投資し、演算性能が130ペタフロップスのスパコンを開発する。12月8日までメーカーから提案を受け入れる。
この「人工知能処理向け大規模・省電力クラウド基盤(ABCI)」は、自主学習、深層学習、人工知能の開発を促す。さらにベンチャー企業、大企業、科学研究機関に演算処理能力を提供する。
研究者によると、ABCIの補助的研究は、自動運転、医療応用、ロボットなどの産業の発展を促す。日本企業は使用料を支払うことで、最新のスパコンを使用できる。ABCIは将来的に、パソコンの処理能力を高める方法の開発を促す。
ABCIは日本の既存のスパコンと同じく、東京大学柏キャンパスに置かれる。Linuxを搭載する見通し。
今月発表された最新のスパコンランキング「TOP500」で、中国の「神威・太湖之光」が93ペタフロップスで首位に輝いた。2位は中国の「天河2号」、3位は米国の「タイタン」、4位は米国の「セコイア」。
同ランキングで日本最上位は、富士通が新たに開発した「Oakforest-PACS」。13.55ペタフロップスで6位につけた。「京」は7位。
中国、米国、欧州、日本は同時にE級スパコン(10ベタフロップスの計算が可能な次世代スパコン)の開発に取り組んでいる。中国は中科曙光、江南計算技術研究所、国防科技大学が担当する3種のE級スパコン試作機の開発を進めている。中科曙光は今月、「曙光E級スパコン試作機」が、すでに開発段階に入ったと表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月30日