人々の髪の色に対する好みは近年、大きな変化が生じている。近くに銀髪をした人が増えていることに、気づいている人もいるだろう。銀髪は日本で現在、最も流行している髪の色だ。人々は以前、黒もしくは茶色に染めることで白髪を隠していたが、今や銀や白など新しい色が、日本人から好評を博している。吉川晃司、坂本龍一、島田順子など、日本の中高齢の有名人が白髪により流行の先端を走っている。若者はミュージシャン、アニメ、ゲームのキャラクターなどの影響を受け、白髪や銀髪を好み始めている。
日本メディアの報道によると、東京都渋谷の雑貨店では昨年3月より、銀髪・白髪のヘアカラースプレーやワックスが販売されている。同店の関係者によると、若者だけでなく中高齢の客も予想以上に多いという。多くの外国人もこれらの商品を東京の最新の流行とし、一度に大量購入する。
日本での銀髪ブームには、多くの原因がある。日本の若者は漫画やコスプレなどの文化の影響を受け、黒髪を白髪や銀髪に染めようとする。企業側はこのチャンスをつかみ、塗るだけで白髪や銀髪になり、シャワーで簡単に洗い落とせるワックスを生産し、白髪に染めたい人の利便性を高めている。
また日本の中高齢者の間では、白くなった髪を黒く染めるのではなく、元の色を保とうとする人が増えている。黒く染めてから数日もしないうちに、根の方から再び白くなる。何度も染めるのが面倒で、自然な状態を維持する方が手間が省けおしゃれでもある。さらに多くの有名人が銀髪路線を歩み始めるようになったことで、銀髪や白髪は単なる老化現象ではなく、知性・成熟・鷹揚・優雅など大人の特長となり、好感を与えやすくなった。
日本で20−69歳の男女2万人を対象に実施された調査によると、白髪を気にするようになった平均年齢は男性が37.4歳、女性が38.3歳。うち7割以上が白髪があるとしたが、男性の5人に4人、女性の3人に1人が黒く染めないと回答した。髪を染めるのが面倒で、自然な状態を維持したいという理由が多い。
髪の色の変化により、服の組み合わせにも変化が生じている。白髪と銀髪は色の濃さを選ぶことができ、白いTシャツやジーンズと合わせやすい。おしゃれの範囲が広がり、白髪と銀髪の魅力があふれ、銀髪ブームを広げている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年1月4日