今年の春節(旧正月)に海外旅行する中国人が、記録を更新する見通しだ。しかも多くの目的地はビザ発給要件を緩和するなど、春節の長期連休中の中国人を迎えようとしている。米フォーブス誌(電子版)が11日に伝えた。
1月28日は旧暦の1月1日だ。今年のカレンダーによると、中国人は10日の長期連休も取得可能だ。(今年は1月27日から2月2日までが連休で、3日も休みを取れば連休を延ばすことができる)
春節は一家団欒し、美味しい料理に舌鼓を打つ時だが、今や海外旅行する中国人が増えている。
中国最大のオンライン旅行会社・携程旅行網は「2017年春節旅行ビッグデータ報告書」を発表し、2017年の春節に国内外の旅行が最も活況を呈すると予想した。海外旅行者数は延べ600万人を超える見通し。同報告書によると、2017年の春節で人気の高い海外旅行先は、タイ、日本、米国、シンガポール、豪州、マレーシア、韓国、インドネシア、フィリピン、ベトナムの順。また数年前と比べ、今年は団体旅行の料金が、それほど上がらない見通しだ。旅行商品が豊富化し、時間がフレキシブルになったことから、今からでも申請できる商品が残されている。
タイ旅行の料金の上げ幅は15%ほどと最大。ドル高により米国、フィリピンは10%ほど。日本とその他の多くの目的地の料金はほぼ変わらず。2016年にエジプト、トルコ、イタリアなどを訪問する観光客が激減したため、春節中のツアー料金は30%以上も低下している。
23日より出発者が増え始め、25日にピークに達する。多くの観光客は、連休中の混雑を避け、早めに出発しようとしている。
多くの目的地がビザ発給要件を緩和し、航空便と旅行会社を増やし、増加する個人客を取り込むため低価格のフリープランを打ち出している。10日の長期連休にすることも可能なため、多くの中国人客が米国や豪州など遠い国を訪問すると見られる。またアラブ首長国連邦、モロッコ、タイなどは最近、中国人に対してビザ発給無料化、ノービザ制度を実施している。アラブはアライバルビザを採用し、モロッコは完全にノービザ化。香港や台湾など、これまでの連休で非常に重要とされてきた目的地から、観光客が移っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年1月16日