各オンライン旅行会社の予約データによると、中国人客は2017年の春節(旧正月)連休中、国内の242都市から世界85カ国、国内外の1254都市を訪問した。また中国旅行研究院とオンライン旅行会社の携程旅行網が共同発表した報告書によると、春節中の国内旅行の消費額が4000億元を上回る見通しだ。これは春節中の全国外食・小売企業の売上の半分に相当する。
うち全国的に有名な熱帯の島、三亜が大人気となっている。旅行商品の価格は1万元以上だが、購入が困難だった。長白山の麓に位置する延辺、雪で有名な観光地のハルビンでは、多くの観光客が雪を鑑賞し、雪を楽しんだ。
中国旅行研究院の戴斌院長によると、中国の都市化の掘り下げにより、子供のいる都市部に移動し年を越す高齢者が増えている。連休が終わる前に都市部に戻り、友人と食事をし、買い物をする人も増えている。春節中、都市部の繁華街は賑わい、混雑したほどだ。博物館、テーマパーク、遊園地、動物園、繁華街、廟会を訪れる人の比率が、例年よりも上昇している。
世界での「爆買い」から世界の春節に
中国旅行研究院などは、次のように見積もっている。今年の春節中の海外旅行で、1人平均の消費額(現地での支出を含む)が1万5000元以上とするならば、600万人以上が出国したので合計で1000億元に達することになる。しかし中国人客の海外旅行先での需要は、単なるモノの楽しみから、精神的な楽しみへと移り変わっている。
北京達美国際旅行社の付華総裁によると、今年の春節中、訪米旅行のカスタムツアーが大好評となった。アラスカでのオーロラ鑑賞、豪華客船による米国の旅など、中国人の観光の需要が多様化し、訪米旅行商品が種々様々となっている。
付氏は「海外旅行商品が力強く発展しているのは、中国人の所得水準の向上、消費の需要のアップグレードが原因だ。ビザ発給要件の緩和、直通便の増加などの要因により、中国人は世界の旅行資源を手にしている」と指摘した。
世界各国も、中国人客に向け新春を祝うイベントを催している。中国国家観光局などの情報によると、タイの春節記念イベントには、中国料理体験、中国民間芸術展示・体験などの内容が追加された。ベルギー・ブリュッセルの有名な「小便小僧」は、中国の伝統衣装を身にまとった。春節を祝う盛大なパレードには、華僑・華人・中国人留学生のほか、中国の伝統衣装やチャイナドレスを着用したベルギー人も加わった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年2月4日