スペイン統計局のデータによると、2016年の第3四半期のスペインの飲食業の売り上げ1.23億ユーロと36%増加した。中でも外食デリバリーが侮れなくなっている。
全体から見ると、インターネットの飲食売り上げに占める比重が30%と無視できない。7割の人が電話で予約してレストランで食事しているものの、インターネット注文している人の半分近くがスマホを使って注文しているというデータもある。その大部分は女性で、65%の人が自宅から注文している。
スペイン最大のレストラン予約サイトel tenedorの調査によると、利用者の1回当たりの平均使用額は28ユーロ。大部分の人はネット注文以外に週一回は実際のレストランで食事をしているが、そのほとんどは馴染みの店だとのこと。初めての店で食事をするときは、事前にネットでその店の評価を調べてから、ネットで試食。それが良ければ次はその店に出向くという。
調査の中で意外だったのは、ネットデリバリー利用者の特徴がかつての「若者」「食事を作らない」「注文はピザか中華料理」というイメージから変わってきていること。実際、利用者の平均年齢は36.5歳の家庭の主婦である。また45%の人が週に1回以上利用し、料理の質と価格を重視。週末にはより多くのお金を支出するという。
外食デリバリーが盛んになるにつれ、利用者のメニュー選択の幅も広がっている。最近では寿司に対する人気はピザなどと同じくらいなっている。ピザ、中国料理、ドネルケバブ(トルコ)、ハンバーガー、寿司の人気が高いのは、その速さにある。
スペインの外食デリバリー業界において、中華レストランは一種独特である。しかしその一部分はJUSTEATのようなネットサイトで知られている。また一部の業者は実店舗を持たずにネット注文専門というスタイルで運営している。微信などで客を集め、一定額の利用を条件に市内無料配達などを謳っている。これらの店は事前に注文を受けてから料理を作り、指定の場所まで配達する。
現在調理技術に精通した人たちによる「クッキング&デリバリー」サービスが留学生やサラリーマンをメインとする中国人に親しまれている。また配達を専門に行い3~5ユーロの「配達料」を稼いでいる業者も登場している。その際、料理料金も料理到着時に一緒に払うことができるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年5月5日