米空軍が9日に明かしたところによると、アリゾナ州にあるルーク空軍基地で、F-35戦闘機の故障が5件立て続けに発生し、軍当局は同基地のF-35戦闘機を一時的に飛行停止とする措置を採った。
空軍のマーク・グラーフ報道官によると、5件の故障はいずれも飛行中に発生し、パイロットが機内で酸素不足になった。パイロットは備え付けの酸素を使用して基地に戻り、戦闘機と人員は無事だったという。
ルーク空軍基地は本部に報告し、本部は同基地のF-35戦闘機を一時的に飛行停止とし、12日に使用を再開するよう求めた。この措置は ルーク空軍基地だけでなく、同戦闘機を保有するほかの5カ所の基地にも影響した。
グラーフ報道官は、空軍は航空エンジニアとメンテナンス技師からなる行動チームを発足させ、故障の調査にあたっていると明かした。
ルーク空軍基地の米軍第56戦闘機連隊のブルック・レナード指揮官はAP通信に対し、基地は必要な措置を採り故障の原因調査を行っていると話した。
F-35の故障は今回が初めてではない。2014年6月、エグリン空軍基地でF-35A戦闘機から火が上がり、国防総省を驚愕させた。1カ月前には飛行中に燃料が漏れ、編隊が強制調査を受けた。さらに2013年2月、メリーランド州の空軍基地での試験飛行中にコクピットから煙が上がり、リチウム電池が原因であることがわかった。
F-35は米軍の第5世代戦闘機であり、先進的な武器システムを搭載し、ステルス性と超音速巡航能力を備える世界最先鋭の戦闘機の1つである。開発費は約4000億ドルで、米国のロッキード・マーティンが生産。
同戦闘機はF-35A、F-35B、F-35Cの通常離着陸型、短距離飛行・垂直着陸型、空母離着陸型3タイプがあり、空軍、海兵隊、海軍に配備されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月12日