ロイズ保険は世界的なサイバー攻撃には2つの状況があると予想。1つはクラウドサービス提供業者がハッカーの攻撃を受ける、もう1つはソフトウェアの穴がハッカーに利用され大規模な攻撃を受ける。
1つ目の状況では、極端な場合の経済損失は530億ドルになるが、これは平均であり、実際の損失額は150~1210億ドルになる。最大で2005年のハリケーン・カトリーナが米国に与えた損失(約1080億ドル)を上回る。
2012年にカリブ海を襲ったハリケーン・サンディがもたらした損失は500~700億ドルだった。2つ目の状況では、平均損失額は97~287億ドルになる。
サイバー攻撃による損失は予想を上回り、しかもその80%に保険が適用されず、その額は450億ドルに達する。ロイズ保険は、インターネットセキュリティはビジネス活動のセキュリティにおける重要な問題であり、保険業拡張の新興市場でもあるとした。巨大な需要により、多くの保険会社が「サイバー攻撃保険」を提供したり、インターネットを保険対象に含むようになっている。
米国を例に挙げると、米国の保険会社の2016年のインターネット関連の保険金額は約13億ドルだった。この市場の潜在力は非常に大きく、2022年には140億ドルに拡大するとみられる。しかし、サイバー攻撃のリスクと補償額は不確実だという理由で、インターネット関連の保険に慎重な保険会社もある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年7月19日