外国メディアのゲオTVによると、中国は世界で初めて紙幣を使用した国だが、数世紀が経った現在はモバイル決済が普及し、「中国は現金の使用を禁止する最初の国になる可能性がある」とアナリストは予想している。
中国では現金ではなく携帯電話で支払うことが習慣化しつつあり、カフェや語学学校、ガス代など全てを携帯電話で支払う。「現金があっても、袋をいくつも持っている時は不便」と、楊さんは野菜を買いながら話した。
iResearchの統計によると、中国のモバイル決済額は前年比200%増の38兆元(約5兆6000億ドル)に達した。
中国でネット通販が習慣化し、急成長するEC市場は「無現金制度」を後押ししている。
チャイナ・マーケットリサーチグループのベン・キャベンダー氏は、「中国は10年内に最初の無現金社会になる可能性が高い」と予想する。中国のモバイル決済市場は米国の40~50倍に達している。
北京市では携帯電話で支払えない商品とサービスがなくなる可能性もある。
首都の一部のレストランは紙幣を受け取らず、タクシーや露店、美容院でもモバイル決済が使用できるようになっている。
国連の「キャッシュレス連盟」が4月に発表した報告によると、2015年のモバイル決済額は小売額の8%を占め、2020年には12%に達する見通し。モバイル決済により市場シェアは分かれるが、現金は引き続き中国の主な支払い方法になる。報告は、現金支払いの比率は2010年の61%から2020年には30%に低下すると予想。