サムスンが今年7月に発表した第2四半期報告によると、ディスプレイ部門の売上高は7兆7100億ウォン(約69億2900万ドル)で前年同期比20.1%増、営業利益は1兆7100億ウォン(約15億3700万ドル)で11.2倍増となった。サムスンのディスプレイ事業の売上高と利益の急増は、OLED市場に巨大な潜在力があることを示した。
世界最大のスマートフォン製造・販売国である中国の携帯電話メーカーも、ハイエンド化の過程でOLEDディスプレイを採用し始めている。OPPO、Vivo、華為(ファーウェイ)、金立(Gionee)、魅族(Meizu)などもOLEDディスプレイを搭載した携帯電話の生産を開始。不完全な統計によると、2016年末時点で、中国で発売されたOLEDディスプレイ搭載の携帯電話は30機種に上る。
OLEDの巨大な需要は、OLEDが中国の携帯電話メーカーが争う「戦略的物資」になっていることを示す。京東方、華星光電、和輝光電、維信諾などの中国のディスプレイメーカーがすでにこの市場に参入している。2016年12月、和輝光電の第6世代OLED生産ラインの建設が上海市で始まった。京東方は四川省綿陽市に第6世代アクティブマトリクス式OLED生産ラインを建設。業界内には、国内の各メーカーがOLEDの開発と生産に1000億元以上を投資するとの見方がある。しかし、安定した量産化は2020年前後になる見込み。