中国の2本の「天の道」 凍土地盤は安定

中国の2本の「天の道」 凍土地盤は安定。

タグ:凍土 地盤 安定

発信時間:2017-10-22 15:14:06 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

   青蔵鉄道と青蔵交直流電力ネットワークプロジェクトは世界の「第三極」である凍土地域をまたぐ「天の道」である。長期観測データによると、この2本の線路が通る区域の凍土地盤は安定している。

 

 凍土とは氷点下で氷を含む各種の岩石・土壌のことで、凍土地域における建設は冬季の凍上と夏季の融解による沈下の2つの難題に直面する。青蔵鉄道と青蔵交直流電力ネットワークプロジェクトが通る区域はチベット高原の凍土地域に属する。

 

 青蔵鉄道公司の観測データによると、開通後11年間、同鉄道の98.5%の凍土路床の断面変形が「年間沈下速度5センチ以下」の要求を満たし、設計できる抑制可能な範囲内にあり、沈下による変化は緩和されている。

 

 中国科学院西北生態環境資源研究院凍土プロジェクト国家重点実験室の牛富俊常務副主任によると、青蔵鉄道の凍土路床の設計・建設において、路床を冷却する砂利の坂、通風パイプ、熱棒路床を採用し、道路の代わりに橋で凍土を超えるなどの措置をとり、凍土を長年安定させている。

 

 「2006年7月の開通から11年間、青蔵鉄道は凍土地域を時速100キロで安全に運行してきた」と、青蔵鉄道公司工務部凍土技術室の王進昌主任は話す。王主任によると、すでに88カ所の地温・沈下観測断面を作り、78キロの凍土路床の沈下観測を実施し、地温の変化や路床の沈下による影響を観察してきた。

 

 「電力の天の道」と言われる青蔵交直流電力ネットワークプロジェクトは、東の青海省西寧市から西のチベット自治区ラサ市までの全長2530キロメートル、平均標高4500メートルで、世界一標高が高く、寒冷地最大規模、凍土地域を超える最長、最難度の送変電プロジェクトである。

 

 中国国家電網青海検修公司維持管理検修部の曹昌睿主任によると、「電力の天の道」沿線の1207本の鉄塔が凍土地域を通り、インフラの15%を占め、凍土地域は長さ550キロメートルに達し、世界の凍土プロジェクトでは初の事例である。

 

 凍土地域の鉄塔の安定を維持するため、「電力の天の道」プロジェクトは地盤処理や放熱などの技術措置をとり、凍上や融解・沈下による影響を最小限にし、凍土観測と研究を継続し、凍土地域の鉄塔維持管理のデータバンクを形成した。

 

 曹昌睿氏は、「凍土地盤に異常な変形が見られないことが研究でわかっている。これは凍土地盤が安定し続けることを意味する」と述べた。

 


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月22日

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