新華社は20日、「四川省臥龍の野外観測で、大量の希少野生動物の資料が発見」と伝えた。その後多くのネットユーザーが懸念し、コメントと質問を残した。「パンダとユキヒョウが遭遇すればどうなるか?」これについて専門家は、「同じ保護区内でも、生存環境が異なるため、そのようなことは起こり得ない」と説明した。
豊富なパンダ保護及びユキヒョウ研究・実践の経験を持つ木江坪保護ステーション長の施小剛氏、四川農業大学修士課程修了、鄧生保護ステーション科学研究者の程躍鴻氏によると、臥龍は成都平原から青海・チベット高原に向かう急速な過渡地帯にある、中国の野生生物を東西と南北につなぐ回廊だ。エリア内の標高差は5000メートル以上に達し、6つの生物立体気候垂直帯をまたぎ、水資源が豊富だ。優れた自然条件により、エリア内の動植物の種類が非常に豊富だ。高等動物は約450種、昆虫は約1700種、植物は4000種弱。これにはパンダ、ユキヒョウ、キンシコウ、ハンカチノキなど国家級重点保護希少動植物81種が含まれる。世界の古生物の種が最も多く最高の状態で留められている地域の一つ、貴重な生物広域遺伝子バンクだ。複雑な生態環境、整った山間部森林生態系、豊富な生物多様性により、同じ保護区内で2種類の希少動物が生存できている。
施氏は「ユキヒョウは高原の岩場に住む生物で、通常は永久に氷に閉ざされた高山のむき出しの岩、及び寒冷砂漠地帯の環境で活動する。臥龍自然保護区のユキヒョウは、標高4000-5700メートルの高山に生息している」と説明した。
程氏は「臥龍のパンダは標高3500メートル以下の竹林の中で暮らし、活動エリアは溝、山腹の窪地、河谷の段丘などで、傾斜20度以下の緩やかな坂の地形が一般的だ」と話した。
施氏は「同じ保護区内でも、パンダは主に雪のない場所で活動するが、ユキヒョウは雪の中で生活する。そのため遭遇することはほぼなく、ユキヒョウがパンダを傷つけることもない」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月24日