2年前の2015年10月29日、中国は20年あまり続いた「一人っ子政策」を捨て、全ての夫婦に二人目の子供を産むことを許した。2013年、夫婦のうちいずれかが一人っ子の場合、二人目を許すようになった。その2年後、中国はそれを全ての家庭に広げたのだ。これは2016年の年始から施行されている。フランスメディアが報じた。
仏紙「フィガロ」ウェブサイトは先ごろ、この臨機応変な新しい人口政策が、際立った成果を上げ始めていると報じた。中国の2016年の新生児数は1786万人で、1年で131万人増加した。これは2000年以降で最も多い。この人口増加は政策の変更によるものである。新生児の45%が、少なくとも1人の子供を持つ家庭の子である。2013年はわずか30%だった。
この数字は満足すべきものだが、当初の目標からはまだ遠い。なぜなら中国は2015年に、新政策によって5年以内に新生児が毎年300万人増加するようになると見込んでいたからだ。だが住宅、教育、医療などの高騰が、その増加を阻んでいる。中国政府は現在、2016年から2020年の間に、出生人口を1700万人から2000万人に増やす努力をしている。しかし専門家の多くは、その程度ではまだ足りないと考えている。中国が「未富先老(富む前に老いる)」になりかねないからだ。公的データによると、2014年時点で中国には2億1200万人の高齢者がいる。総人口の15%だ。高齢化の加速は、医療や年金、労働人口などに大きな影響を与えかねないと共に、消費活力の衰えにもつながる。
2020年に中国の人口は14.2億人になると予測されている。2015年には13.75億人だった。医学雑誌「ランセット」が昨年発表した研究レポートでは、この新政策によって中国の人口は2029年にピークを迎え、14.5億人になるとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月5日