テスラ最大の電池供給会社で最も早く「ギガファクトリー」を設立したパナソニックがこのほど、中国に「ギガファクトリー」を建設することでテスラと再提携する方向で検討中だと発表した。
パナソニックの津賀一宏社長はCESで未来の電池生産計画を明かし、中国でテスラ用の電池を生産する可能性を示唆した。
テスラは上海で商品の現地生産を開始する方針を固め、パナソニックも中国工場への投資強化を検討している。テスラ用電池の中国生産計画はまだ決まっていないが、パナソニックはその可能性を探っているという。
業界関係者は『証券日報』に対し、両社の提携は互恵的なものだと話した。中国は最大の電気自動車市場であり、パナソニックとテスラにとって、中国での工場建設は市場獲得を加速化できるだけでなく、以前の成功した提携モデルを新工場に活かすこともでき、良い選択である。
パナソニックは対中投資を推進
公開資料を見ると、パナソニックは世界最大の電気自動車用電池の供給会社で、2017年のプラグイン式ハイブリッドカーと電気自動車の電池市場シェアは29%に達した。ライバル社のLG化学、BYD、寧徳時代(CATL)はそれぞれ13%、10%、9%を占める。
2008年以降、パナソニックはテスラのリチウム電池技術供給業者である。資料によると、2013年と14年にパナソニックがテスラに供給したリチウム電池は約2億個だった。
また、パナソニックはテスラの電池工場「ギガファクトリー」の重要なパートナーでもある。2016年1月、両社は50億ドルを投資し米ネバダ州に「ギガファクトリー」を建設。世界最大の自動車用電池工場で、すでに稼働を開始している。
津賀一宏社長は、パナソニックはテスラと中国工場での電池生産を検討中で、生産量はネバダ工場と同じ規模になると表明。
社長は、電池の中国生産に関する詳細計画は決定していないが、パナソニックはテスラ用電池の中国生産の可能性を検討していると明かした。
2017年5月、パナソニックが数億ドルを投資して江蘇省に動力電池工場を建設するという情報が伝えられた。工場は江蘇省蘇州市に建てられ、テスラが使用する18650型と同じリチウムイオン電池を生産し、中国企業と共同出資するという。