商品準備、入庫、出国、分類、配達など24工程を6種類、460台のロボットが連携して行う。中国が自主開発したこの無人倉庫スマート抑制装置は、自動化からインテリジェント化への革命的飛躍を実現した無人倉庫の大脳である。
京東無人倉庫の総設計士である呉凱旋氏は、「この形式は世界になかった」と話す。
2017年の「双十一」(11月11日、独身デー)、わずか数分で注文量は2016年同時期の倍になった。技術総指揮の劉海鋒氏がバックグラウンド予測報告を見ると、24時間で7億点の商品が売れていた。普段の10倍の量に相当する。中国が自主開発した「スマート大脳」にとって、これは大きな挑戦である。
「スマート大脳」は1分あたり2500件の出荷量をもとに、必要な分類ロボットの数を計算した。300台の分類ロボットが1000平方メートルの作業場を慌ただしく行き来する。ロボット同士の間隔は最小10センチ。移動速度は毎秒3メートルで、世界最速の分類速度になる。これを実行するには、「スマート大脳」が0.2秒でロボットが移動する680億本のルートを計算し、最良ルートを決める必要がある。 呉凱旋氏は、「この分類ロボットは海外に技術がなく、中国オリジナル」と話す。
「双十一」の2回目のピークで、「スマート大脳」が管理する荷物は1時間あたり1万5000件に達し、設計規模を上回った。システムは追跡計算を行い、この状態が30秒続けば、「スマート大脳」はピーク対応マニュアルを自動発動する。分類ロボットの数を増やせば、衝突や渋滞が発生する確率が高くなる。ピーク対応マニュアルの発動後、30台のロボットが作業エリアに入り、移動速度は毎秒3メートルのままだが、間隔は最小8メートルになる。これを実行するにはシステムの計算速度を少なくとも10ミリ秒引き上げる必要がある。10ミリ秒はデータ計算量が数十億個増えることを意味し、強大な「スマート大脳」が対応しなければいけない。12時間作業し続け、無人倉庫の330台の分類ロボットはミスなしで分類作業を高速で行った。スマート抑制装置の反応速度は0.017秒、稼働効率は3倍上がり、世界トップレベルを誇る。