日本の家 「ただでも誰も欲しがらない」のはなぜか

日本の家 「ただでも誰も欲しがらない」のはなぜか。毎年帰国した時、または国内で友人や親戚と話す時、家のことがよく話題になる…

タグ:日本 家 不動産

発信時間:2018-07-04 14:58:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る




   毎年帰国した時、または国内で友人や親戚と話す時、家のことがよく話題になる。何年も前から、多くの人が不動産価格の高騰に対する不満を口にしている。日本の多くの家は「ただでも誰も欲しがらない」という状況であり、中国と逆である。

 

 日本社会で、特に家に関する見方において大きな変化が生じている。中国人は「安定した住宅があってこそ楽しく働ける」という考えで、日本人も以前はそうだったが、現在は多くの若者と中高年がそうではなくなっている。数十年の住宅ローンを抱えることは彼らにとって「資産をうまく運用しない馬鹿げた行為」である。

 

 東京の中心部で生活したい会社員はローンを組んで家を購入するが、多くの日本人がそうではなくなっている。東京郊外の土地付き物件は高くなく、中古は更に安い。住宅情報サイトで「空き家 無料」「田園生活」などと検索すると、ただ同然の家も見つかる。

 

 ある日本の友人は、両親が埼玉県に300平方メートルほどの3階建て庭付き住宅を残したが、相続税が高いため相続したくなかった。彼は相続税を支払うくらいなら相続しない方がよいと考え、そのまま放置し「主無き家」になり、家の周りには草が伸び放題になっている。

 

 日本には「主無き家」が多くあり、政府を悩ませている。これらの空き家は土地を占用するだけでなく街の景観にも影響し、政府は引き継ぐ者が現れることを望んでいる。当然、東京中心部には不動産価格が理不尽に高騰するバブル現象が今も存在する。外部から移り住む人が多く、硬直的需要があるためである。そのほか、2020年東京オリンピックも東京湾付近の不動産価格上昇に拍車をかけている。

 

 全体的に見て、日本人の土地需要は低下している。最近は30~50階の高層マンションで暮らすのが流行し、高層階は価格が高く、1フロアに6戸以上あり、戸建は好まれなくなっている。ネット通販の流行に伴い、敷地面積が広く、百貨店、スーパー、商店を一体とした商業施設は閉鎖またはモデル転換の時期を迎えた。記者の家の近所にある大型ショッピングセンターはマンションに改造された。日本の多くの人が家を買うより賃貸の方が良いと考えているため、マンションを建てる方がよい選択と言える。

 

 近年、日本の多くの工場が海外に移転し、日本人の生活用品の多くが中国などの工場で生産されているため、日本国内の工業用地ニーズも低下している。また、日本とEUなどの自由貿易協定締結により海外の農産物が安く買えるようになり、農業用地のニーズも大幅に低下した。

 

 日本は前例のない人口現象、少子高齢化時代へと急速に邁進しており、土地を買って家を建てる人が減っているだけでなく、以前建てられた家も空き家になり、値下げどころか、ただでも誰も欲しがらない状況になっている。今では住宅は日本人にとって大きな問題ではなく、不動産業は厳しい状況に立たされている。これは考えなければいけない現象と言える。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年7月4日


TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで