100%電力駆動、ゼロエミッション、低燃費、低騒音、長航続時間――中国製のクリーンエネルギー車が現在、多くのイタリアの都市と人々から注目されている。自動車メーカーの比亜迪はこのほど、イタリア南部シチリア島のメッシーナと契約を交わし、グリーンな都市公共交通ツールであるEV中型バスを13台供給することになった。これはイタリア南部で初のEVバス入札で、年内に交付される見通しだ。
都市部のグリーンな外出の変革が、イタリアで生じている。都市部の大気汚染は近年、イタリアを悩ます問題になっている。多くの都市が大気汚染を防止するため、厳しい車両通行制限を行っている。イタリアは汚染防止のためディーゼル車を制限する規定を打ち出す予定であり、一部の都市は将来的にディーゼル車の通行を禁止する予定だ。イタリア政府はEVの使用を奨励しており、2020年までに全国のEV台数を100万台にする目標を達成しようとしている。また「グリーン交通基金」を設立し、都市部のグリーンでエコロジーな交通の改築に用いる。
中国製のEVバス、カーシェアリング、シェアバイクなどが現在、イタリアのグリーン外出革命で重要な推進力を発揮している。メッシーナの他に、中国製のEVバスが近年トリノ、ミラン、ノヴァーラなどの各地に登場し、現地の市民から好評を博している。メッシーナ市長は「中国製のEVバスは現地の交通分野の持続可能な発展を促進し、汚染を効果的に減らした」と述べた。
イタリアは欧州でEVの発展が遅れている国だ。イタリアのANSA通信は「イタリア中部・北部はグリーンな外出を奨励する関連政策を打ち出している。これには自転車専用レーンや歩道の設置、自動車通行禁止エリアの新設、カーシェアリングの発展などが含まれる。南部は発展を静観する段階に留まっている。中国製のEVバスは革命的な交通ツールだ。現地政府は今後数年内に、従来のディーゼルオイルやメタンガスを燃料とするバスのEV化を終える計画を立てている」と伝えた。
トリノの公共交通サイトによると、運行中の中国製EVバス23台は第1陣のEVバスであり、イタリアで最大規模のEVバスチームでもある。トリノのヴァレンティノ公園付近のバス停で、毎日バスで通勤するトリノ大学の学生は「車内は明るく広々とし、緑色の座席は非常に快適だ。最も重要なのは従来の騒音の大きかったバスと違い、走行中に非常に静かなことだ」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月15日
イタリアのミラノやフィレンツェで、中国が生んだシェアバイクをよく目にすることができる。利用者は0.3ユーロで自転車を30分利用できる。また中国企業はイタリア企業と協力し、EV交通とシェアリングの理念をイタリアの各都市でPRする。
イタリアメディアは「中国は現在、EVなどグリーンな生産能力で欧州を抜いており、環境保護政策や投資でも欧州の先を走っている。中国の先進的なモデルと技術はイタリアの参考になる。私たちは中国製品を歓迎する」と報じた。