中国が自主的知的財産権を有する国産の大型消火・水上救援用水陸両用機「鯤龍」AG600が10月20日午前、湖北省の荊門漳河空港を飛び立ち、初の水上試験飛行を成功させた。
あるメディアは、「鯤龍」AG600の水上試験飛行の成功は、中国の航空工業が自主イノベーションにおいて重大な科学技術成果を収め、研究参加機関と人員の努力、困難克服、プロジェクト開発が重要な飛躍を遂げたことを意味すると論じた。これにより、中国の大型機は「飛行し海に入る」ことを可能にし、航空強国の建設の基礎を固めた。
新華社によると、AG600は20日8時20分に荊門漳河空港で滑走し入水し、水面から飛び立った。14分間の安定飛行後、規定の一連の試験項目を行い、9時5分に順調に着水。機長は総指揮に飛行状況を報告し、総指揮は大型消火・水上救援用水陸両用機AG600の水上初飛行の成功を宣言した。
大型消火・水上救援用水陸両用機AG600は中国の森林火災の消火や水上救援に使用でき、中国が初めて中国民間航空耐空規定に基づいて開発した大型特殊用途機で、国の緊急救援体系の建設に必要な航空設備、世界最大トン数の水陸両用機である。
AG600は2メートルの高波など複雑な気象環境でも作業でき、一度に50人の遭難者を救助できる。森林火災の消火という「威力」を持つ同機は水上滑走で一度に12トンの水をくみ上げ、消火面積は4000平方メートルに達し、水源と火災現場を往復して消火することが可能。
同機は中国のY-20大型輸送機、C919大型旅客機とともに中国大型機ファミリーの「3剣客」と呼ばれ、中国航空工業集団公司(中航工業)が開発し、2009年6月に国家から認可を取得し、2016年7月にラインオフした。2017年4月29日に初滑走に成功、12月7日に初飛行特許飛行証明を取得、12月24日に広東省珠海市で初飛行に成功。2018年8月26日、荊門漳河空港に移り、水上試験、試験飛行を開始。9月29日、水上飛行技術品質検査に合格し、1カ月内に水上初飛行を成功させ、中国の大型機開発の発展を大きく推し進めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年10月23日
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