名門校の不正入学、米国全土が激震

名門校の不正入学、米国全土が激震。

タグ:名門校 不正入学 米国 イェール スタンフォード 

発信時間:2019-03-14 15:33:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 「サッカーが出来ない女子がスター選手としてイェール大学に合格した。費用は120万ドル」「学習障害の男子が試験監督の協力で合格にしてもらった。費用は5万ドル」ー米司法省は12日、米名門校の受験の贈収賄を報じた。イェール大学やスタンフォード大学などの不正入学に50人が関わっていたとされる。賄賂を渡した関係者の多くが富豪、高官、スターなど社会の名流だ。米連邦検察官は「これは司法省が訴追した最大規模の不正入学事件だ」と述べた。富豪の特権、名門校の入学制度、社会の公平性などの話題をめぐり、米国の世論の場で激論が展開されている。ハーバード大学の有名法学教授のアラン・ダーシュビッツ氏は12日、これは「21世紀の重大スキャンダル」の一つになるが、現在開示されているのは「氷山の一角」に過ぎないと述べた。


 「開示された法廷文書は醜い光景を描き出した」ワシントン・ポスト紙によると、司法省は12日に記者会見を開き、6州・50人の訴追を発表した。これには賄賂を渡した保護者33人、名門校のコーチ9人とその他の関係者が含まれる。恐喝、共謀、詐欺、マネーロンダリング、司法妨害などの罪名が上がっており、総額は2500万ドルにのぼる見通しだ。ニューヨーク・タイムズ紙は、この広範かつ大胆な贈収賄は驚異であり、富豪の保護者は子供を名門校に入学させるため手段を選ばないと伝えた。


 司法省、連邦捜査局、国税局は「Operation Varsity Blues」と呼ばれる、全国の仲介業者200社以上を対象とする大規模な調査に10カ月以上の時間を費やした。法執行人員約300人が12日早朝、全米各地で逮捕行動を展開した。検察側によると、保護者の多くが金融機関の高官、弁護士業界の有力者、ハリウッドスターなど社会の名流だ。うち最も有名なのは、米国ドラマ『ディスパレートな妻たち』に出演していたフェリシティ・ホフマン、コメディドラマ『フルハウス』で有名になった女性スターのロリ・ロックリンだ。スキャンダルにはイェール大学、ジョージタウン大学、南カリフォルニア大学などの名門校が関わっている。


 このスキャンダルの中心人物はウィリアム・シンガー容疑者だ。彼は非営利組織「The Key」を利用し、ACTやSATという標準試験の不正、もしくはコーチの収賄により学生を合格させた。彼が経営するこの組織は2011年より、この「業務」を行ってきた。


 シンガー容疑者は12日午後、ボストン連邦裁判所に深い色のスーツで出廷し、ぴくりともせず座りながら不正の手段について明かした。ニューヨーク・タイムズによると、シンガー容疑者は収賄とマネーロンダリングについて「横口」と描写した。「表口は学生が自らの努力によって通り、裏口は学校への寄付によって通るが、これによって必ず合格できるとは限らない。そこで私は横道を作り、彼らに提供した」米連邦検察官によると、保護者は子供がスポーツに熱心に打ち込む写真を撮影した。シンガー容疑者の同僚はさらに写真を加工し、本物の選手の顔を子供の顔に差し替えた。シンガー容疑者はさらに学生の「替え玉」を雇うか、テストセンターの職員を買収し成績を書き換えさせていた。


 起訴状で明らかになったケースを見ると、イェール大学を受験した女子はサッカーの経験がまったくないが、両親はシンガー容疑者に120万ドルを支払い、南カリフォルニア州の有名クラブのキャプテンに仕立て上げた。イェール大学サッカーチームのコーチはシンガー容疑者から40万ドル以上の賄賂を受け取った。この女子は順調に入学資格を手にした。別のケースでは、シンガー容疑者は保護者に対して、息子に学習障害があると嘘をつかせた。これによって受験時間を通常の1日から2日に延長した。シンガー容疑者はさらにテストセンターの試験監督と結託し、学生にカンニングさせた。保護者はシンガー容疑者に5万ドル支払った。


 上述した検察官は、「不正入学した学生のせいで、正直で本当に優れた学生が不合格になった」と述べ、名門大学の入学制度に金と嘘が徐々に浸透し、より大きな腐敗を生み出していることを批判した。多くの米国人がSNSで憤りを示したが、それほど意外な様子はない。ABCは、多くの人が「ほら、最初からその通りだっただろう」と言うだろうが、この状況はコントロールを失いつつあると報じた。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月14日

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