カンヌ国際映画祭、中国の買い手は冷静に

カンヌ国際映画祭、中国の買い手は冷静に。しかし彼らは今回、大作映画や大々的に宣伝されている映画ではなく、品質と費用対効果を求めている。業界内の関係者によると、中国の買い手はより慎重になっており、価格意識を強め、一部の気に入った作品のみに目を向けるという…

タグ:映画祭 カンヌ 受賞 興行収入

発信時間:2019-05-17 15:21:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国の大半の映像コンテンツ企業にとって苦しい日々と言える第1四半期が過ぎると、中国企業の代表者がカンヌ国際映画祭に殺到した。その規模は約600人と、昨年とほぼ同程度だ。しかし彼らは今回、大作映画や大々的に宣伝されている映画ではなく、品質と費用対効果を求めている。業界内の関係者によると、中国の買い手はより慎重になっており、価格意識を強め、一部の気に入った作品のみに目を向けるという。


 これは以前とは対照的だ。中国の脱税撲滅キャンペーン、新たな業界監督管理、成長率が鈍化する興行収入により、中国の映像コンテンツ業界に寒風が吹いている。作品の生産量が激減し、投資家が立ち去り、観客の目も高くなっている。多くの有名企業が損失を減らすため全力を尽くしている。独立映画配給会社の李怡華氏(音訳)によると、同社はカンヌ国際映画祭の参加3作品の中国での配給権を購入したが、例年よりも慎重だったという。


 業界関係者は、冷静になるのは悪いことではないと述べた。あるベテランプロデューサーは「この再編は確かに有益だ。業界はかつて、投資が過度だが専門的ではないとされていた。観客が離れることはなく、重要なのは良い作品を提供することだ」と指摘した。


 中国企業の高品質作品への注目度が高まっているが、これは一部の(高品質)作品の中国における興行収入と関係している。これには昨年パルムドールを受賞した『万引き家族』、中国で巨額の利益を創出している『カペナウム』、アカデミー賞作品賞受賞により興行収入が好調だった『グリーンブック』などが含まれる。インドのドラマもこの1年以上に渡り、中国で成功を収めている。


 受賞作を購入することで、中国の一部の中小配給会社も大手と競争できる。『万引き家族』と『カペナウム』は、中国の独立映画会社が国内市場に導入したものだ。しかしこれは困難な業務だ。業界内の専門家は、中国の観客が鑑賞力をつけ、世界の高品質作品に興味を持っているが、それでも(成功を)複製できるとは限らないと述べた。配給は常に戦争を意味する。


 専門家によると、今年のカンヌ国際映画祭における中国の買い手は「以前よりも冷静」で、プラスのエネルギーを溢れさせる作品を重視しているという。それはつまり、楽観的で、中国で主流の価値観に合致し、真実の愛、愛国主義、英雄主義を発揚し、社会問題に注目する映画のことだ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年5月17日

 

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