軟科は26日、2019年「軟科世界一流学科ランキング」(ShanghaiRanking's Global Ranking of Academic Subjects)を発表した。2019年のランキングは54の学科を含み、理学、工学、生命科学、医学、社会科学の5大分野に及ぶ。中国大陸部の大学が勢いを見せ、10の学科で世界一となった。
浙江大学 ランクイン学科最多、工学分野が好調
世界一になった10の学科は清華大学(通信工学)、哈爾濱工業大学(機器科学)、同済大学(土木工学)、上海交通大学(船舶と海洋工学)、武漢大学(リモートセンシング技術)、北京科技大学(冶金工学)、北京航空航天大学(航空宇宙工学)、北京交通大学(交通輸送工学)、江南大学(食品科学と工学)、中南大学(鉱業工学)。うち、江南大学の食品科学と工学、中南大学の鉱業工学は初めて世界一になった。
中国大陸の大学のランクイン学科の分布数を見ると、浙江大学は学科のランクイン回数が最多の大学となり、46学科がランクイン。清華大学、北京大学、上海交通大学、中山大学はそれぞれ44学科、43学科、41学科、41学科で全国トップ5校となっている。特筆すべきは、清華大学は11学科が世界トップ10に入り、中国大陸の大学でトップ10入りした学科が最多の大学になった点である。北京大学は32学科が世界トップ100に入り、中国大陸の大学でトップ100入りした学科が最多の大学になった。
今回のランキングは世界4000校以上の大学を対象とし、86の国と地域の約1700校が各学科のランキングに入った。
ランクイン大学、トップの学科がここ3年持続的に増加
ここ3年のランキングを分析すると、米国の大学は各学科のランキングで絶対的優位に立っているとわかる。2017年、米国の大学は32学科でトップを獲得し、ランクイン回数は3857回に達した。うち、ハーバード大学は15学科のトップに立った。2018年、米国の大学は35学科でトップを獲得し、ランクイン回数は4661回、うちハーバード大学は17学科でトップに立った。2019年は米国の大学は35学科でトップを獲得し、ランクイン回数は4808回、うちハーバード大学は14学科でトップに立っている。
浙江大学中国科教戦略研究院科技管理研究所の林成華副所長は、「中国の世界一になった10学科は全て工学分野に集中しているが、理学、医学、生命科学、社会科学でトップになった学科は1つもなく、絶対的優位に立つ米国と大きな差があることを示す。これは、中国が優位な学科の分布に構造的な問題があることを反映している。我々は国家戦略と産業改革に取り組み、優位な学科の合理的分布を行い、工学の優位性を維持・促進することを基礎に、特に理学や社会科学などの基礎学科への投入を増やし、科学技術イノベーションの土台を固め、革新型国家建設に持続的な原動力を注ぐ必要がある」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年6月27日