「携帯電話の基地局には放射線があり、5G基地局は4Gより多いため、5Gの放射線も4Gより多く、人体への影響も大きい」。5Gの商用化、および普及の加速化に伴い、このような言論が勢いを増している。中には、専門家の言葉として、「5G基地局の電磁放射線の人体への影響は非常に大きい」とWeChatのモーメンツに投稿する人もいる。
放射線は一種のエネルギー伝達方式である。専門家は、実は、通信基地局の数が多いほど通話の質が良く、携帯電話と基地局の間に発生する電磁放射線は逆に少なくなると話す。
地球そのものが巨大な磁場であり、自然界の稲妻や雷、太陽の黒点活動などでも電磁放射線が発生する。生活においてはラジオ局、基地局のアンテナ、電子レンジ、電磁調理器、パソコン、テレビ、ドライヤー、携帯電話などの生活に欠かせない家電からも発生している。一般的に、ドライヤーの電磁放射線は100mW/cm²、電子レンジは580mW/cm²に達し、無線LANルーターの1メートル範囲内の電磁放射線は60mW/cm²以上である。しかし、国家基準は、通信基地局の電磁放射線を40mW/cm²以下としている。実際の利用において、通信業者は電波が重なることを考慮し、8mW/cm²以内に抑える。こうして見ると、普段使用する家電(電磁放射線は安全な範囲内)とくらべて、通信基地局の電磁放射線はわずかである。
専門家は、通信速度の向上と基地局の電磁放射線の量は無関係だと噂を否定した。通信速度の向上は基地局の電波の出力を上げてではなく、周波数帯域を拡大して行うため、高速道路の拡幅と同じだという。将来の5G通信基地局もこの原理である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月5日