このほど発表された『ナノ科学と技術:現状と展望2019』報告は、2024年までに、ナノ技術の世界経済への貢献は1250億ドルを超えると予想した。
中国国家ナノ科学技術指導協調委員会が主催し、国家ナノ科学センターが運営する第8回中国国際ナノ科学技術会議が17日に北京市で開幕した。前日に開かれた第4回「世界ナノ科学技術センター主任フォーラム」で、国家ナノ科学センターが専門的支持を提供し、シュプリンガー・ネイチャーグループが単独で作成した『ナノ科学と技術:現状と展望2019』が発表された。
「前途に光あり、ミクロの視点で長期を見る」をテーマとした同報告は、以下のように示した。世界範囲でナノ科学技術は急発展し続け、人類の生活に巨大な影響を与えている。ナノ科学技術は物理、化学、材料、生命科学などの基礎学科をリードする重要な役割を担い、ナノ科学技術の応用分野と範囲は絶えず拡大し、産業技術への支持力は著しく向上している。そのほかの科学技術と同様、ナノ科学技術の急発展も環境、健康、安全などの新たな問題をもたらす可能性があり、その不確定性と潜在リスクに引き続き注目し研究する必要がある。
報告は、ナノ科学技術の尺度は10億分の1メートルで、人類の髪より細く、このような極小の科学技術は医学や量子コンピュータなど複数の分野に多大な影響を与えるとした。また、人工知能(AI)に後押しされ、ナノ技術はより多くの潜在力を放ち、持続可能な農業、スマートシティ、デジタル生活などにおいてより重要な役割を果たすとみられる。
また報告は、ナノ科学と技術研究の成果を国別で比較すると、全体的に、米国と中国はナノ科学と技術研究分野の質の高い研究成果で世界をリードし、中国の成長は特に目立つとした。ナノ技術の研究成果を画期的な産業応用技術にいかに転化するかは、中国の今後のナノ技術発展の重要な課題である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月19日