栄養価は本物の肉ほど高くない
人工肉のミートローフの原料配合表を見ると、100グラムあたりのタンパク質含有量は11.7グラムで、本物の牛肉を使った某店のミートローフの原料配合表を見ると、100グラムあたりのタンパク質含有量は19.5グラムとなっている。比較すると、人工肉のミートローフのタンパク質含有量は本物の肉を使ったミートローフよりはるかに低い。しかし、「人工肉実験室」の担当者は、人工肉は普通の肉ほどコレステロールが多くなく、ヘルシーだと話す。
人工肉の中国での受け入れ度は低い
金字火腿は「新しいことに挑戦」した最初の企業ではない。
国内では9月上旬に煙台双塔食品と珍肉が人工肉の月餅と餡を共同で発売。国外ではサブウェイ、ケンタッキー・フライドチキン、マクドナルドが人工肉メーカーのビヨンド・ミートと提携し、人工肉のサンドイッチ、フライドチキン、ハンバーガーなどを発売した。そのほかにも、人工肉という「最前線」に注目する業者は少なくない。
中国植物性食品産業連盟の薛岩秘書長によると、5月にビヨンド・ミートが上場してから、中国国内で1月平均3~4社の同類の会社が登録され、北京・上海・広州・深センと南東部沿海地区に集中している。
市場調査機関MarketsandMarketsは、2019年の世界の植物性「人工肉」の市場規模は121億ドルに、年平均成長率は15%になり、2025年には279億ドルに達すると予想する。
興業証券の農林牧漁チーフアナリストの陳嬌氏は、「しかし、人工肉は中国人の消費習慣に合わない。中国の肉製品消費市場の70%が温かい鮮肉と冷凍肉で、人工肉は主にステーキ、ソーセージ、肉団子などの冷たい鮮肉で、中国人消費者の受け入れ度は低い」と話す。
欧米などの国では近年、エコ概念の流行により菜食主義が拡張している。大まかな統計によると、中国に5000万人のベジタリアンがいるが、多くの人が健康と宗教のために行い、環境保護とは関係ない。陳嬌氏は、菜食主義が流行しているのではないと指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年10月18日