中国はその巨大な高速鉄道拡張計画において、再び大きな節目を迎えた。2022年冬季五輪が迫るなか、北京市と冬季五輪開催都市・張家口市を結ぶ全長約170キロの京張高速鉄道が開通し、運行を開始した。2都市間の移動時間を3時間から47分に短縮する。
これは一般的な高速列車ではない。「復興号」動車組の一部として、この美しい列車は世界で初めて時速350キロの自動運転を実現したとされている。約4年をかけて建設されたこの高速鉄道は、北京冬季五輪の開催地である北京・延慶・張家口を結び、沿線に10駅を設ける。これには最も好評を博している八達嶺長城が含まれる。
この新型高速列車はどれほど賢いのだろうか。京張高速鉄道のスマート車両は5G信号、スマート照明、2718個のセンサーを搭載し、データをリアルタイムで収集し、すべての異常な操作を感知する。すべての座席にタッチパネルとワイヤレス充電器がある。
自動運転を実現したが、高速列車の運転には1人の車掌が必要だ。列車は自動的に発車・停車し、さらに各駅間の異なる制限速度に基づき速度を調整する。
さらに京張高速鉄道の駅において、ロボット及び顔認証技術によるサービス提供が始まっている。これには道案内、荷物の搬送、ペーパーレス入構などが含まれる。これらの列車の内装はさらに、選手及び記者の需要にも配慮している。例えばウインタースポーツの用具を置く広々としたスペース、ドーピング検査のサンプルキットを保管する場所などがある。
中国の鉄道マニアは歴史的な理由により、この高速鉄道の開通に胸を躍らせている。「京張」鉄道はかつて存在した鉄道の名称だ。1909年に開通した京張鉄道は、中国人が自主設計・建設した初の鉄道だ。この鉄道に残されていた原始的な駅は2016年に閉鎖され、新型高速鉄道の建設に道を譲った。
中国は今や世界最大規模の高速鉄道網(営業距離は約3万5000キロ)と、最高時速が431キロにのぼる上海リニア列車(世界最速の商用列車)を持つ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年1月8日