武漢国際会展センター仮設病院に入院する何丹さんは7日、同じ入院患者の友人が「広場舞」(広場や公園などで音楽に合わせて踊るダンス)を踊る動画を撮影し、インターネット上で公開した。その動画がいま話題になっている。何さんは「以前は仕事や子供の世話で忙しくて、ダンスをする暇などなかった」という。入院後、ある患者がダンスをするのをみて、他の患者と一緒に見よう見まねで始めたのだそうだ。ダンスを教えてくれる「先生」の踊る姿は、「優美で感動する。病棟一だ」と称賛する。
何さんは「実は最初は病院に入院したくなかった。環境が良くないのではないか、多くの患者と一緒だと交差感染するのではないかと心配していた。けれど入院してみると、医者も看護師さんもきめ細かくお世話してくれ、生活設備もどんどん改善され、患者同士が励まし合う中で、安心感が生まれ、ウイルスに打勝とうという勇気が出てきた」と語った。
何さんによると、ここ数日朝晩毎日他の患者と音楽に合わせてダンスを踊っているという。「ダンスをすると元気になります。毎日横になってばかりいないで、適度な運動をするようお医者さんも言います」と何さん。何さんもあの動画が話題になるとは思っていなかった。ただ動画を通してもっと多くの人を励ましたかったという。「マスクを着けていても、生活への情熱は失いたくない」と熱く語る。
▽入院前は躊躇した
記者:どうして自分が感染した可能性があると気づいたのですか?
何丹さん:何日も咳が出て、家でもたくさん薬を飲みましたが、全然よくならなかった。協和病院の看護師をしている義妹がCT検査を勧めてくれました。CTの結果、ウイルス性肺炎と診断されました。それから発熱外来に行って並んで検査を受けて診断結果が出ました。
記者:診断結果が出た後すぐに仮設病院への入院を決めたのですか?
何:いいえ。2月4日午前に検査をして、5日夜にひとまずホテルに隔離されました。夜中の1時過ぎに検査結果が陽性だったと電話で連絡がありました。その時に仮設病院への入院を勧められましたが、拒否しました。その時は入院したくありませんでした。病院には何千人という人が行き来し、しかも患者同士による交差感染が怖かったからです。
記者:その後入院しようと考えが変わった理由は?
何:その後、地域の担当者が来て、「病院には医療スタッフも薬も揃っている。病状が悪化したときにホテルだと何もないから素早く治療することができない」と説得されて、入院する覚悟ができました。入院してみると、彼の言った通り医療スタッフもたくさんいて、私たち患者にとてもよくしてくれます。だからとっても安心しました。
記者:入院したのはいつですか?
何:2月6日です。おそらく第一陣だったと思います。私より先に入院した患者が少しいました。