米政府の感染対策のミス、米紙が総まとめ

米政府の感染対策のミス、米紙が総まとめ。

タグ:ワシントン・ポスト 米政府 ミス

発信時間:2020-04-17 15:04:22 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 ワシントン・ポスト紙はこのほど長編記事で、トランプ政権が1月3日に中国側から感染状況の報告を受けてから70日に渡る米政府の感染対策の流れをまとめた。その上で、この期間中にホワイトハウスのオーバルオフィスから米国疾病予防管理センター(CDC)に至るまで一連の系統的なミスが生じ、新型コロナウイルスの大流行を回避するチャンスを失ったと判断した。


 「新型コロナが猛威を振るうなか、否定と機能不全に困惑する米国」と題したこの記事は、今月4日に掲載された。内容は下記の通り。


 米国は感染症に対応する準備が最も良く整った国とされてきた。他国と比べても、より多くの専門人材、資源、プロジェクト、疫学的経験がある。ところが現在、一連の史上最大の感染対策を講じているにも関わらず、米国は依然として新型コロナに壊滅的な敗北を喫する可能性がある。死者は世界各国を上回っている。最終的にはさらに、米国の朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争における死者の合計を上回る恐れがある。しかし本来、これは回避できたはずだ。


 CDCは昨年12月31日の時点で、中国で原因不明の肺炎が発生した情報を手にしていた。トランプ政権は今年1月3日、中国から感染症に関する初の報告を受けた。米国の情報機関による初の感染警戒報告書が、数日内に大統領が毎日受け取る報告書に盛り込まれた。米国の情報機関はその後、何回も警報を出した。しかしこの70日に渡り、トランプ大統領は政府高官を含む関係者からの警告に耳を貸さず、新型コロナウイルスの重大性を34回ぼかそうとした。感染症は「奇跡的に」消滅すると断言したが、これは公衆衛生専門家の緊急警告と食い違っており、人々を困惑させた。


 米国家安全保障会議はイタリアなどのEU諸国への渡航禁止を推進したが、ムニューシン財務長官ら経済当局者に反対された。1カ月以上が過ぎ欧州渡航禁止例が発効した頃には、欧州の多くの人が米国に渡航していた。また1月末から2月上旬にかけ、米保健福祉省が感染対策の資金追加を要請したが、ホワイトハウスから反対された。3月上旬になりようやく議会から感染対策資金を手にした。資金拠出の遅れにより、米国が人工呼吸器、マスク、その他の防護物資を備蓄するための期間が狭まった。


 米国がこの期間中に、検出試薬キットを大量生産・配布できなかったことが最大の失敗だ。CDCは長年に渡り、体制的な傲慢を助長してきた。つまり潜在的な危機に直面しても、民間の実験室、学術機関、病院、検出試薬キットを開発する能力を持つ世界の保健機関の参与の切実な需要があることを意識しなかった。保健当局者は、米国国内の感染規模は限定的で、CDCは自前で検出試薬キットを開発できると判断していた。この評価は米国が犯した「最大の犠牲を伴うミス」の一つだ。


 他にも一連のミスがある。例えば米政府の反応は感染曲線よりも数日遅れることが多い。ホワイトハウスと公衆衛生部門は資金及び緊急物資の供給などをめぐり対立を続けている。すでにパンデミックになっているにも関わらず、米国の医療現場の防護物資が大きく不足している。内部党争、縄張り争い、指導者の急な交替は、感染対策チームの活動を妨げている。国の戦略的備蓄メカニズムは長年に渡り資金不足に陥っており、備蓄されているN95医療用マスク、防護服、手袋などの物資の不足が深刻だ。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年4月17日


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