児童の読書に近年、注目が集まっている。児童書市場はすでに、中国の小売図書市場で最大のニッチ領域になっている。マンガ・絵本は児童書市場で2番目の規模を持つ細かい市場で、現時点で児童書市場全体の約4分の1を占めている。
中国産の児童向け絵本が急速に発展し、品種、内容、売れ行き、受賞状況などの面で独自の生命力を放っている。国家新聞出版署の統計によると、2019年度の全国出版部門が報告したピクチャーブックのテーマは2963種にのぼり、うち大半がオリジナルだ。
書店に足を踏み入れると、さまざまな内容の絵本が所狭しと並べられている。性格の養成、気持ちのコントロール、芸術・創造、言語発展ー90年代生まれのイラストレーターである張静氏は「国産絵本の発展方向は現在、主に有名作家の作品の絵本化になっている。絵本で成語故事、神話・伝説などの中華伝統文化を示す。それから100%オリジナルの絵本もある」と述べた。
絵本画家の田宇氏は「絵本は児童の心の中に世界を作る。この世界は一つの風景、一つの色彩だけであってはならない。子供がちらりと見るだけでも、私たちは彼らを尊重し、子供により分かりやすい本を作らなければならない。海外の多くのピクチャーブックは子供らしさや想像力を重視する。中国産のピクチャーブックも興味深くユーモアある表現形式をより強調するべきだ」と指摘した。
国内の絵本創作チームとアトリエは現在少なく、フリーの創作者がそれぞれイラストと文字を作るのが依然として主流だ。これは原作者と画家の十分な交流が必要で、また絵本創作の法則と編集を理解する必要がある。
オリジナル絵本チームはすでに、共に取り組み持久力を十分に確保する人員構成及び発展の流れを形成してる。優秀オリジナル絵本の洗練も業界内の共通認識になっている。
田氏は「私たちはみな道を敷く者だ。この世代の子供は絵本を見て育ち、イラストと文字による表現を遺伝子レベルで深く感知する。彼らが成長し創作分野に進出する時になれば、中国産絵本の黄金時代が訪れる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月7日