米疾病予防管理センター(CDC)は21日に発表した新たな研究の中で、全米10地域の抗体検査結果に基づき推算すると、米国の実際の新型コロナウイルス感染者数は公式の統計データの6-24倍にのぼるとした。
この「JAMA Internal Medicine」に掲載された研究によると、CDCなどの機関の研究者は3月23日から5月12日にかけて全米10地域で採取された、各年齢層・1万6025人の血清検体の検査を行った。検体はカリフォルニア州、コネチカット州、フロリダ州、ルイジアナ州などのもの。これらの検体は本来、新型コロナウイルスの検査に用いられていなかった。結果によると、これらの地域のうち新型コロナウイルスの抗体を持つ人の割合が最も低かったのはカリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリア(1%)で、最も高かったのはニューヨーク市(6.9%)。
この研究は、抗体検査結果により米国の実際の感染者数を見積もるため行われた。血清の新型コロナの抗体陽性率の結果に基づき推算すると、この10地域の感染者数は公式の統計データの6-24倍にのぼる。
研究によると、抗体検査の結果から推算される感染者数が、これらの地域が報告している感染者数を大幅に上回るが、これは軽症及び無症状の感染者が治療もしくはウイルス検査を受けなかった可能性を意味する。
研究によると、公式に報告された感染者数は、市中感染の深刻さを過小評価した可能性がある。大規模な血清の研究により、実際の感染者数をより良く推算できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月23日